梅雨や台風のあとは雨漏りの相談の電話が続き、晴れた日が続くと問い合わせが少なくなります。天井のシミに気づいた人は、その日のうちにスマートフォンで近くの業者を探します。雨漏り修理や屋根修理の会社にとって、天候の後の相談を広告から受けられる準備があるかどうかは、その年の売上に大きく関わります。
REARCSは13年にわたり、電話での問い合わせが多い緊急の駆けつけサービスや、住まいの困りごとを解決する領域の広告運用を担当してきました。これまでの例には、水道修理(全国対応・月数百件規模の運用)や便利屋(月額の運用代行)があります。この記事では、その領域のジャンルの一つである雨漏り修理と屋根修理について、リスティング広告を使った集客の方向性と戦略の一部をご紹介します。
要点は3つです。1つ目は、雨漏り、屋根の破損、雨どいの3つの相談ごとにLPと広告グループを分けることです。2つ目は、施工事例と資格と保証を具体的に書いて電話を受けることです。3つ目は、工事金額まで記録して広告費と売上の釣り合いを確かめることです。数字は公開資料の幅と仮の計算例で示し、当社が担当する場合に何を、どの順で、どの規模で進めるかを0から10の手順でまとめます。
この記事でわかること
- 雨漏り修理と屋根修理と雨どい修理の単価の幅と相談が増える時期
- 0から10の手順と雨漏り修理での期間と規模
- 相談の種類ごとのLPとAIを使った制作と改善の進め方
- 公開資料の幅と初月の実測から許容額を決める手順
雨漏り修理の相談は梅雨と台風と大雪の後に増え単価は工事の範囲によって幅があります
天候で相談の数が動き、工事の範囲で1件の金額が数万円から100万円超まで開きます
広告の計画を立てる前に、相談が増える時期と1件の単価の幅を確かめます。雨漏り修理は天候によって相談の数が大きく動き、工事の範囲によって金額が数万円から100万円を超える工事まで開きます。この2つが分かると、予算の持ち方と検索語の分け方を考えられます。
相談は梅雨と台風と大雪の後に増えます
雨漏りの相談が増えるのは、梅雨の6月から7月、台風の8月から10月、短い時間に強い雨が降った直後です。雪の多い地域では、大雪のあとと雪解けの時期に、屋根や雨どいの破損の相談が増えます。
代理店が公開している雨漏り修理の会社5社の月の広告費の平均は、4月が25万円、10月が52万円、12月が22万円でした。台風の時期に相談と広告費が増え、冬に落ち着く動きが数字にも表れています。大雨の翌日は同じ地域の会社に電話が重なるため、受けられる現地調査の件数を先に決めておきます。
単価の相場感は雨漏りの場所と工事の範囲によって幅があります
一括見積サイトが公開している2025年8月から2026年7月の成約データでは、雨漏り修理の平均は163,845円で、幅は13,000円から339,900円です。天井や壁からの雨漏りに限ると平均は約10万円です。同じデータで、屋根の修理の平均は516,027円です。
別の一括見積サイトが公開している雨漏り修理の見積2,970件の分布も見ます。10万円未満が約12%、10万〜50万円が約27%、50万〜100万円が約21%、100万円以上が約40%でした。コーキングや板金の補修のような部分の修理と、葺き替えやカバー工法のような屋根全体の工事が、同じ雨漏りの相談の中に混ざっています。
雨どいの修理は、専門の事業者の料金表で1か所8,000〜10,000円ほどから始まります。2mほどの交換は1万〜3万円、全体の交換は30万〜60万円ほどで、足場の設置に7万〜10万円ほどかかると案内されています。
雨どい修理は古い一軒家の周辺の修理や相続や解体の相談へつながる入口です
築年数の古い一軒家では、雨どいの傷みと屋根や外壁の傷みが同時に見つかる例があります。足場が要る工事を同時に行うと、足場代を一度にまとめられるため、周辺の修理を同時に相談する理由にもなります。
持ち主が高齢の家では、相続を見据えた手入れや、使わなくなった家の解体の相談に進む場合もあります。総務省の住宅・土地統計調査では、2023年の空き家は900万2千戸で、そのうち賃貸や売却用などを除く空き家は385万6千戸です。
当社が担当する場合は、雨どいの相談から屋根や外壁、相続や解体の相談へ広がる流れを仮説として扱います。受付の台帳に築年数と相談の内容、その後の工事を記録して確かめます。雨どいの1件は小さな金額でも、後に続く相談を含めた売上で見ると判断が変わります。相談が増える時期と単価の幅をつかんだら、次は当社が担当する場合の進め方を0から10の手順で並べます。
当社が担当する場合は0から10の手順を初月の実測から組み立てます
初月の実測で許容額を決め、工事金額がそろう3か月目から地域と相談の種類ごとに予算を寄せます
雨漏り修理は、電話、現地調査、原因の特定、見積、成約、工事の順に進みます。配信を始める前に計測と受付を整えると、2か月目には自社の数字で問い合わせ1件の許容額を決められます。3か月目には、どの地域のどの相談が利益につながっているかが数字で見えてきます。
次の表に、当社が担当する場合の0から10の手順と、期間と規模の目安をまとめます。
| 手順 | やること | 期間の目安 | 規模の目安 |
|---|---|---|---|
| 0 今の数字の把握 | 媒体ごとの問い合わせ数、現地調査の数、成約数、工事金額、粗利率を3か月分そろえる | 準備の1週目 | 過去の受付記録と広告の管理画面 |
| 1 計測と成約台帳の準備 | 当社が電話の計測用番号と成約台帳を用意し、記入の手順を受付と決める | 準備の1〜2週目 | 電話番号アセットとLPの計測用番号、台帳1冊 |
| 2 広告グループの設計 | 行き先のLPに合わせて広告グループを分け、除外語を登録する | 準備の2週目 | 雨漏り、屋根の破損、雨どい、被害の調査の4グループ |
| 3 LPの制作 | AIを使ったLP制作で共通の型を作り、相談の種類ごとにLPを作る | 準備の2〜4週目 | LP4本 |
| 4 配信の開始と実測 | 問い合わせ1件の上限を置かずに配信し、クリック単価、問い合わせ率、獲得単価、現地調査と成約の割合を測る | 配信の初月 | 初月の広告費は500,000円(仮の計算例・4月に配信を始めた場合) |
| 5 検索語の整理 | 最初の2週間は毎日、その後は週1回、実際の検索語を見て除外語を足す | 配信の初月〜2か月目 | 4月〜5月に、応急処置、DIY、求人の語を除外語に足す |
| 6 許容額の決定と工事金額の取り込み | 初月の実測と工事金額から許容額を決め、現地調査と成約と金額を広告の管理画面へ取り込む | 配信の2か月目 | 5月から週1回、現地調査と工事金額を取り込む |
| 7 LPの改善(LPO) | 施工事例、料金の見せ方、見出しを入れ替えてCVRを比べる | 配信の2〜3か月目 | 5月〜6月は雨漏りのLPで施工事例の位置を1か所ずつ比べる |
| 8 台風・大雪の前後の予算ルール | 台風や大雪の予報が出た時に上げる日数、地域、金額の上限を決める | 配信の3か月目以降 | 梅雨の6〜7月と台風の8〜10月は雨漏りと屋根の破損に寄せ、上限は受けられる現地調査の件数 |
| 9 地図検索と施工事例の記事 | 地名つきの施工写真と口コミを載せ、施工の記録から記事を書く | 配信の3〜6か月目 | 6月〜9月に梅雨と台風の後の施工の記録から原因別と地域別の記事を書く |
| 10 周辺の修理の導線と媒体の見直し | 家全体の点検の案内を足し、媒体ごとの1件の粗利を比べて一括見積サイトの比率を見直す | 配信の4〜6か月目 | 9月に経路ごとの1件の粗利を比べ、大雪の時期の前に一括見積サイトの比率を決める |
手順0と1で受付の記録と工事金額と計測をそろえます
最初に、媒体ごとの問い合わせの数、現地調査に進んだ数、成約した数、工事金額を3か月分そろえます。雨漏り修理は工事金額の幅が広いため、件数に加えて金額の分布を見ます。ここで集めた数字をもとに、問い合わせ1件にかけてよい広告費を考えます。
計測の仕組みと成約台帳は当社が用意し、受付の担当者と記入の手順を決めます。中身は電話の計測の章で説明します。
手順2から4で相談の種類ごとの広告とLPを用意して配信を始めます
天井のシミから調べる人、台風で瓦がずれた人、雨どいが外れた人では、知りたい内容が違います。相談の種類ごとにLPを用意し、そのLPに合わせて広告グループを分けます。クリックした人は、自分の家の状況に近い施工事例と料金の目安をすぐに見られます。
最初の1か月は、雨漏り、屋根の破損、雨どい、被害の調査の4グループとも、問い合わせ1件の上限を置かずに広告を出します。当社はこのジャンルで、地域や時期を通した自社の実績値を持っていません。そのため、最初の1か月でクリック単価、問い合わせ率、獲得単価、現地調査と成約の割合を、その会社の数字で測ります。
手順5から10で許容額を決めて工事金額の数字で予算とLPを動かします
2か月目は、初月の実測と工事金額から問い合わせ1件の許容額を決め、検索語の整理と成約データの取り込みを並行して進めます。工事金額が広告の管理画面に入ると、自動入札が金額の大きい工事につながる検索に予算を寄せるようになります。
3か月目以降は、台風・大雪の前後の予算ルールを作り、地図検索の口コミと施工事例の記事を積み上げます。最後に、家全体の点検の案内を足して、一括見積サイトと自社の広告の1件あたりの粗利を比べます。次の章では、手順2にあたる検索語と広告グループの分け方を説明します。
検索語と広告グループは着地先のLPごとに分けて除外語を初日に登録します
同じLPに着地させる検索語は1つの広告グループにまとめてデータを集めます
「雨漏り修理」の一般語は、一括見積サイトや全国対応の業者が検索結果の上位と広告枠を占めます。地域の業者は、症状、屋根の部位、地域名を組み合わせた検索語を中心にすると、同じ予算で受けられる電話が増えやすくなります。
広告グループは行き先のLPが変わる時に分けます
広告グループとは、似た検索語と広告文をまとめて管理する単位です。広告グループを分けるかどうかは、行き先のLP(着地先のURL)が変わるかで判断します。雨漏り、屋根の破損、雨どい、被害の調査にそれぞれ専用のLPを用意するため、広告グループも4つに分けます。
行き先が同じLPになる検索語は、まとめて1つの広告グループに入れます。データが1か所に集まるため、入札の学習と良し悪しの判断が早く進みます。屋根材別や症状別に細かく分けるのは、それぞれに専用のLPを用意する段階になってからにします。
| 広告グループ(着地先のLP) | 取る検索語の例 | 扱い | 除外する検索語の例 |
|---|---|---|---|
| 雨漏り(雨漏り修理のLP) | 雨漏り 修理 ○○市/天井 シミ 雨漏り/雨漏り 業者 費用 | 最初に予算を配る | 応急処置 自分で/防水テープ/コーキング やり方 |
| 屋根の破損(屋根修理のLP) | 屋根 修理 台風/瓦 ずれ 修理/棟板金 剥がれ | 天候の後に予算を厚くする | 屋根 職人 求人/屋根材 通販 |
| 雨どい(雨どい修理のLP) | 雨どい 修理 ○○市/雨樋 外れた/雨樋 交換 費用 | 周辺の修理の相談につなげる | 雨樋 自分で 直す/雨樋 部品 ホームセンター |
| 被害の調査(被害の調査のLP) | 屋根 修理 火災保険/台風 被害 屋根 調査 | 調査の相談として受ける | 保険 申請 代行/保険金 で 無料 |
| 全グループ共通 | — | 初日に登録する | 賃貸 大家/マンション 管理会社/雨漏り診断士 試験 |
症状の検索語は依頼に近い順に予算を配ります
「雨漏り 修理 ○○市」や「天井 シミ 雨漏り」は、困りごとがはっきりしていて依頼に近い検索です。最初の予算は、この雨漏りの広告グループに配ります。一致の仕方はフレーズ一致(phrase match)から始めます。フレーズ一致とは、登録した語句と同じ意味を含む検索に絞って広告を出す設定です。
代理店の公開事例では、「雨漏り修理+地域名」の検索が月に約4,800回、クリック単価は約480円と見積もられていました。配信を始めたら、実際に広告が出た検索語の一覧を最初の2週間は毎日確認し、依頼につながる語を足し、関係の薄い語を除外に回します。
雨どいの検索語は周辺の修理の相談を見込んで取ります
雨どいの検索は、雨漏りの検索より件数が少なめです。それでも、古い一軒家の持ち主からの最初の依頼になりやすいため、専用のLPと広告グループで受けます。「雨樋 外れた」で来た人には、雨どいの修理とあわせて屋根と外壁の状態も一緒に見られることを伝えます。
雨どいの全体の交換は足場を組む例が多く、足場が要る他の工事と同時に行うと足場代をまとめられます。この説明をLPと見積の場で伝えると、周辺の修理を一緒に相談しやすくなります。
除外する検索語は自分で直す人と求人と賃貸の検索です
除外キーワードは、指定した語句を含む検索を広告の表示対象から外す設定です。「応急処置 自分で」「コーキング やり方」は自分で直したい人の検索で、求人や資格試験の検索も依頼から離れています。表の右端の語は、配信の初日に登録します。
賃貸やマンションの検索は、管理会社や大家が修理の窓口になるため、個人の家向けの広告から外します。管理物件の修理を受けたい会社は、別の広告グループと別のLPで扱うと、計測を分けて見られます。検索語が決まったら、次は着地先のLPを用意します。
LPは雨漏りと屋根と雨どいに分け施工事例と資格と保証で信頼を伝えます
確かめられる情報を具体的に書くと、点検を口実にした訪問営業との違いが伝わります
屋根修理と雨漏り修理は、訪問営業への警戒が強いジャンルです。国民生活センターに寄せられた「屋根工事」の相談は、2024年度が7,537件、2025年度が3,429件でした。減ってはいますが、点検をきっかけにした勧誘の相談は2025年度も多く寄せられています。
誠実に仕事をしている会社にも、読む人は同じ警戒心を向けます。LPでは、この会社は確かめられると感じる材料を具体的に並べます。
LPはAIを使った制作で相談の種類ごとに同じ型から作ります
当社が担当する場合は、AIを使ったLP制作で共通の型を作り、相談の種類ごとに見出し、施工写真、料金の目安、よくある質問を差し替えます。1本ずつ一から作る場合より、4本をそろえる日数と費用を抑えられます。雨どいのLPには、屋根と外壁の点検もあわせて相談できる案内を置きます。
LPの上部には、自社の職人が調査から施工まで行うこと、会社の所在地、担当者の顔写真を置きます。電話番号はスマートフォンの画面の下に固定し、受付の時間を番号のすぐ横に書きます。時間外に見た人のために、写真を送れる問い合わせフォームも用意します。
施工事例と資格と保証は名称と期間と範囲まで書きます
施工事例には、写真に加えて、地名、築年数、雨漏りの原因、行った工事、かかった日数を添えます。「○○市・築35年の木造2階建て・棟板金の浮きが原因・板金の交換と雨どいの付け替え・2日間」のような書き方です。原因を見つけた場面の写真があると、調査の手順が伝わります。
資格は、雨漏り診断士、建築板金技能士などの名称と保有者を書き、建設業許可を持つ会社は許可番号も載せます。保証は、期間、対象となる工事、対象外の条件の3点を書きます。保証の条件を見積書にも同じ文言で載せると、LPと契約の内容がそろいます。
火災保険は適用を決めるのが保険会社であることを先に書きます
台風や大雪のあとは「屋根 修理 火災保険」の検索が増えます。保険の対象になるかどうかは、契約の内容と被害の原因をもとに保険会社が決めます。広告とLPに書ける支援の範囲は、保険会社への連絡の案内と、工事前後の写真と見積書の提供までです。
申請の支援に費用がかかることや、申請を代わりに行うことを示す文は、広告とLPに書きません。日本損害保険協会は、修理の契約の前に契約先の保険会社か代理店へ相談するよう呼びかけ、保険金の30%を報酬として求められた事例も紹介しています。LPにも、保険会社への相談を先に勧める一文を置きます。
料金は工事ごとの目安と調査から見積までの流れで見せます
料金は、コーキングの補修、板金の補修、屋根材の部分交換、雨どいの部分交換のように工事ごとの目安を表にし、足場が要る場合の目安を別に書きます。調査に費用がかかる場合はその金額を書き、見積の後に金額が変わる条件も書きます。
LPの改善はCVRと工事金額の両方で判断します
LPO(LPの改善)とは、施工事例の並べ方や見出し、料金の表を入れ替えながら、問い合わせの割合を高めていく作業です。CVR(コンバージョン率)とは、LPを開いた人の中で電話かフォームの問い合わせまで進んだ人の割合です。相談の種類ごとにLPが分かれていると、比べる点もLPごとに選べます。
獲得単価(CPA)とは、問い合わせ1件を得るまでにかかった広告費のことです。獲得単価が下がっても、小さな修理ばかりが増えると利益は残りにくくなります。そこで当社は、ROAS(広告費用対効果)とROI(投資利益率)が上がっているかまで、工事金額の記録で確かめます。
ROASは、広告費1円あたりに何円の売上が出たかを示す割合です。ROIは、広告費と運用の費用の合計に対して、どれだけの利益が残ったかを示す割合です。LPが整ったら、次は配信の地域と時間帯と予算を決めます。
配信の地域と時間帯と予算は天候と現地調査の体制に合わせて動かします
予算の上限は、受けられる現地調査の件数に合わせて決めます
同じ広告費でも、配信の設定によって受けられる電話の数が変わります。雨漏り修理では、現地調査に行ける範囲と電話を受けられる時間に、天候の変化への備えが加わります。以下、現地調査に向かう地域、雨の日の朝と夜の時間帯と端末、台風と大雪の前後の予算の順に説明します。
配信地域は拠点から現地調査に向かう移動時間で決めます
雨漏り修理は、現地調査で原因を確かめてから見積を出す仕事です。拠点から車で60分ほどで着ける市区町村を、配信地域の一つの目安にします。地域は市区町村の単位で分けて設定し、現地調査と成約の数字を地域ごとに比べます。
地域の指定では、その地域にいる人に絞る設定を使います。築年数の古い一軒家が多い地域では、雨どいや屋根の相談も多くなる傾向があり、台帳の記録で確かめながら入札を調整します。
時間帯と端末は電話の受付体制に合わせます
雨漏りに気づくのは、雨の日の朝や、帰宅したあとの夜が多くなります。電話を受けられる時間帯に予算を集め、受付の時間外はフォームで写真を送ってもらい、翌日に折り返します。配信する時間は、電話かフォームで相談を受けられる時間に合わせます。
端末はスマートフォンが中心です。葺き替えやカバー工法のように比べる期間が長い工事では、パソコンから見積を比べる人も増えます。端末ごとの入札は、電話と成約の割合を見て調整します。
台風と大雪の後は予算の上限を先に決めておきます
天候で相談が増える日は、1日の予算が昼前に尽きることがあります。代理店の解説では、緊急の語のクリック単価は600〜1,000円と、地域と症状の語の300〜600円より高めです。台風の進路が見えた段階で、何日間、どの地域で、予算をどこまで上げるかを決めておきます。
決めておく項目は、予算の上限、受けられる現地調査の件数、職人の手配の3つです。受けられる件数を超えて広告を出すと、折り返しが遅れて評判にも響きます。入札は、成約の記録がたまるまでは手動で上限を決め、たまってから成約を目標にする自動入札に移します。目標の獲得単価の考え方は、目標CPAの記事で説明しています。
電話の計測と成約台帳で問い合わせから工事金額までを追います
会社側の作業は、台帳への記入と現地調査の結果の共有の2つです
広告の管理画面に見えるのは電話までで、現地調査と成約は会社の手元の記録にあります。この2つをつなぐと、どの相談とどの検索語に広告費を使うかを判断できます。この章では、天井のシミの電話から工事金額までをつなぐ手順1の計測と手順6の取り込みを説明します。
電話と工事金額の計測の仕組みは当社が用意します
電話の記録には、広告の電話番号アセットに付く計測用の転送番号と、LPに載せる計測用の電話番号(外部の電話計測ツール)の2つを使います。電話番号アセットとは、広告に電話番号を出し、スマートフォンでは押すとそのまま電話がかかる設定です。どちらの番号も当社が用意し、どの広告と検索語からの電話かを記録します。
営業電話や間違い電話を除くため、一定の通話時間、たとえば60秒を超えた電話だけを成果として数えます。成約は、当社が用意する成約台帳(表計算)に、クリック識別子と成約日と工事金額を記入していただきます。お客様の会社にお願いするのは、台帳への記入と、現地調査の結果を共有していただくことだけです。
現地調査と成約の結果を広告の管理画面へ取り込みます
成約データの取り込み(オフラインコンバージョン)とは、電話や訪問のあとに決まった成約を、あとから広告の管理画面へ戻す仕組みです。当社が台帳のクリック識別子(GCLID)と成約日と金額を、週に1回ほど取り込みます。現地調査の段階も成果として取り込むと、見積から成約まで日数がかかる工事でも入札の判断が早くなります。
工事金額まで戻すと、雨どいの修理から屋根や外壁の工事に広がった案件も、最初の検索語の成果として数えられます。小さな修理の検索語ほど、この記録で後に続く売上が見えてきます。売上に対する広告費の考え方は、目標ROASの記事にまとめています。
見積の後の連絡と周辺の修理の相談も台帳に残します
現地調査で見つけた屋根や外壁の傷みは、写真つきの報告書で後日お送りすると受け入れられやすくなります。報告書には、今すぐ直す箇所と、数年のうちに検討したい箇所を分けて書きます。見積の後は、1週間後と1か月後に連絡する予定を決めます。
相続や解体の相談が出た場合に備えて、紹介できる専門家との関係を作っておきます。こうした相談の有無も台帳に残すと、雨どいの修理から続く売上の広がりを数字で確かめられます。工事金額まで追えるようになったら、次は公開資料の数字と自社の単価から許容額を考えます。
問い合わせ1件の許容額は公開資料の幅と自社の工事単価から試算します
雨漏り修理の平均単価だけでは許容額が獲得単価を下回り、屋根の修理に広がると上回ります
問い合わせ1件にかけてよい広告費(許容額)は、1件の売上と、広告費に充てる比率と、成約率を掛けて試算します。雨漏り修理は単価の幅が広いため、成約率と広告費の比率は初月から台帳で実測して置き直します。以下では、公開資料の数字を出典の種類つきの幅で示し、そのうえで仮の計算例を置きます。
クリック単価は300〜800円程度で獲得単価は問い合わせ率によって大きく動きます
雨漏り修理の広告を扱う代理店の解説では、地域と症状の語のクリック単価は300〜600円、緊急の語は600〜1,000円、都市部の語は800〜1,200円です。代理店の公開事例(2021年、関東から関西の3か月)の平均は457円でした。この記事では、300〜800円程度を中心の幅として見ます。
同じ公開事例では、クリックから問い合わせになる割合が1か月目の1.2%から3か月目の2.3%へ上がり、獲得単価は37,480円から19,789円へ下がりました。3か月の合計では、割合1.8%、獲得単価25,809円です。データは数年前のもので、地域と時期で上下します。
獲得単価は、クリック単価を問い合わせになる割合で割った金額です。次の表は、クリック単価と問い合わせになる割合を組み合わせた時の獲得単価です(当社の計算)。
| クリック単価(仮の計算例) | 問い合わせになる割合1.5% | 2% | 3% | 5% |
|---|---|---|---|---|
| 500円 | 約33,300円 | 25,000円 | 約16,700円 | 10,000円 |
| 800円 | 約53,300円 | 40,000円 | 約26,700円 | 16,000円 |
問い合わせになる割合が1.5%と3%では、獲得単価がおよそ2倍違います。この割合は、LPの施工事例や料金の見せ方、電話の受付で変わるため、初月に実測して自社の値を確かめます。
成約率と広告費の比率は公開資料の目安と仮定で置きます
代理店の解説では、業界の目安として、電話から見積に進む割合が55〜70%、見積から成約する割合が60〜75%と書かれています。これは目安として示された値のため、自社の割合は初月から台帳で実測します。試算では低い側をとり、現地調査60%、成約60%、問い合わせ全体の36%と置きます。
一括見積サイトや紹介サイトの手数料は、業者向けの解説で工事代金の10〜20%程度とされています。この試算では、広告費に充てる比率をこの幅の上の端の20%と置きます。20%は計算のための仮定で、自社の粗利率に合わせて置き直します。
仮の計算例で工事の範囲ごとの許容額と月の利益を比べます
雨どいの補修から屋根の修理までの金額と割合は、許容額の考え方を説明するために置いた仮の数字です。前提は公開資料の幅の中に置き、迷う所は保守的な側を選びました。前提は次のとおりです。
- 月の広告費は500,000円とします(代理店の解説にある月30万〜50万円の上の端)
- クリック単価は500円、クリックから問い合わせになる割合は2%とし、獲得単価は25,000円になります(公開事例の3か月合計25,809円に近い値)
- 問い合わせの60%が現地調査に進み、その60%が成約するとします
- 雨漏り修理の平均単価は160,000円、屋根の修理の平均単価は500,000円とします(一括見積サイトの成約データの平均を丸めた値)
- 粗利率は40%と仮定します
式は「問い合わせ1件の許容額=1件の売上×広告費に充てる比率×成約率」です。粗利率40%なら、売上の20%は粗利の半分にあたります。
| 工事の範囲(仮の計算例) | 1件の売上 | 成約1件あたりの広告費の上限(売上の20%) | 問い合わせ1件の許容額(成約率36%) | 獲得単価25,000円との比較 |
|---|---|---|---|---|
| 雨どいの1か所の補修 | 10,000円 | 2,000円 | 720円 | 大きく下回る |
| コーキングや板金の補修 | 50,000円 | 10,000円 | 3,600円 | 大きく下回る |
| 雨漏り修理の平均 | 160,000円 | 32,000円 | 約11,500円 | 下回る |
| 屋根の修理の平均 | 500,000円 | 100,000円 | 36,000円 | 上回る |
雨漏り修理の平均単価だけでは、許容額は獲得単価の半分ほどです。逆算すると、獲得単価25,000円で釣り合うのは1件約35万円、40,000円なら約56万円の工事です(当社の計算)。雨どいや部分の修理を最初の依頼として受け、屋根の修理につながった売上まで含めて判断する理由がここにあります。
| 項目(月・仮の計算例) | 雨漏り修理だけの場合 | 7件のうち2件が屋根の修理に広がった場合 |
|---|---|---|
| 広告費 | 500,000円 | 500,000円 |
| クリック数(クリック単価500円) | 1,000クリック | 1,000クリック |
| 問い合わせ(問い合わせになる割合2%) | 20件 | 20件 |
| 獲得単価 | 25,000円 | 25,000円 |
| 現地調査(60%) | 12件 | 12件 |
| 成約(60%・端数切り捨て) | 7件 | 7件 |
| 成約の内訳 | 雨漏り修理7件(160,000円) | 雨漏り修理5件と屋根の修理2件(500,000円) |
| 売上 | 1,120,000円 | 1,800,000円 |
| 売上に対する広告費の比率 | 約45% | 約28% |
| ROAS(売上÷広告費) | 224% | 360% |
| 粗利(40%) | 448,000円 | 720,000円 |
| 粗利から広告費を引いた額 | −52,000円 | 220,000円 |
雨漏り修理だけの月は、広告費が売上の約45%になり、粗利から広告費を引くと52,000円の赤字です。7件のうち2件が屋根の修理に広がると約28%になり、220,000円が残ります。クリック単価800円で割合が1.5%の月は獲得単価が約53,300円まで上がるため、同じ広告費でも問い合わせは半分以下になります。
運用の費用は、雨漏り修理の広告を扱う代理店が公開している解説の料金で試算します。運用代行の手数料は広告費の15〜20%で、広告費500,000円なら75,000〜100,000円です。
| 項目(2件が屋根の修理に広がった場合・仮の計算例) | 運用の費用を広告費の15%とした場合 | 運用の費用を広告費の20%とした場合 |
|---|---|---|
| 売上 | 1,800,000円 | 1,800,000円 |
| 粗利(40%) | 720,000円 | 720,000円 |
| 広告費 | 500,000円 | 500,000円 |
| 運用の費用 | 75,000円 | 100,000円 |
| 広告費と運用の費用(売上に対する比率) | 575,000円(約32%) | 600,000円(約33%) |
| 残る利益 | 145,000円 | 120,000円 |
| ROI(残る利益÷広告費と運用の費用) | 約25% | 20% |
運用の費用を広告費の15〜20%とすると、粗利から広告費と運用の費用を引いて、月120,000〜145,000円が残ります。屋根の修理に広がる件数が1件増えるごとに、残る利益の幅も上がります。
初月は上限を置かずに実測し2か月目に自社の許容額を決めます
公開資料の数字は他社の例で、自社の数字は地域、天候、受付の体制によって上下します。当社が担当する場合は、初月は問い合わせ1件の上限を置かずに配信し、クリック単価、問い合わせ率、獲得単価、現地調査と成約の割合を実測します。
2か月目に、初月の実測と台帳の工事金額から許容額を決めます。使う式は前の表と同じで、1件の売上と、広告費に充てる比率と、成約率を自社の数字に置き換えます。許容額が決まったら広告グループごとに目標の獲得単価を置き、上回る広告グループは検索語、LP、配信地域の順に見直してから予算を戻します。
一括見積サイトの割合は地図検索と施工事例の記事と受付の仕組みで下げていきます
配分は経路ごとの1件あたりの粗利で月に1回見直します
「雨漏り修理」で検索すると、一括見積サイト、大手ポータル、比較記事、全国対応の業者が並びます。一括見積サイトから届く依頼は、複数の会社に同時に見積を頼んでいる人からのもので、価格で比べられやすい傾向があります。地域の業者は、経路を使い分けながら自社で集める件数の比率を上げていきます。
一括見積サイトは自社の集客が整うまで件数を支えます
一括見積サイトや大手ポータルは、自社の広告やLPが整う前から件数を得られます。ポータル経由の1件の粗利も自社の広告と同じ計算で出し、毎月の見直しで並べます。台風や大雪の前後に自社の広告で受けられる件数が埋まったら、ポータルの受付を一時的に絞る判断もできます。
ポータル経由の工事でも、施工の写真と口コミは自社の材料として残ります。お客様の了承を得て、地図検索とLPの施工事例に載せます。
地図検索と施工事例の記事は毎週の施工の記録から増やします
地図検索対策(MEO)とは、Googleマップで近くの会社を探す人に、自社の情報と口コミを見つけてもらうための取り組みです。屋根修理は、地図で近くの会社を比べてから電話する人が多いジャンルです。地名つきの施工写真を毎週載せ、工事を終えたお客様に口コミをお願いする流れを受付の手順に入れます。
SEO記事とは、検索結果の通常の掲載枠に表示され、そこから読み手を集める記事です。評価される記事には、自社の施工で得た一次情報と、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が要ります。あわせて、信用の3要素と呼ばれる、書き手の専門性、第一人者としての認知、サイト名の信頼を、会社として示せる形に整えます。
当社が担当する場合は、施工の写真と記録、お客様の声を台帳から記事とLPへ順次反映する仕組みを、AIを使ってお客様の会社の中に組み込みます。原因別、屋根材別、地域別に記事を増やしても、一つひとつに実際の施工の記録が入るため、雨漏りに悩む人の判断に役立つ記事になります。
受付のシステム化で雨の日の電話から現地調査の予約までをつなぎます
受付のシステム化とは、電話とフォームの聞き取りを1つの台帳に残し、そのまま現地調査の予約と見積につなげる仕組みです。雨漏りの場所、天井のシミの大きさ、築年数、屋根材、雨どいの状態を同じ順で聞くと、現地に行く前に工事の範囲の見当が付きます。この台帳は、成約データを広告へ取り込む時の元の記録にもなります。
当社が担当できる領域は広告運用から受付のシステム化まで7つあります
REARCSは、自社の事業の中で、広告運用、LPの制作と改善、SEO記事、AIを使った業務のDX、受付のシステム化を開発し運用しています。雨漏り修理と屋根修理の会社の集客では、次の7つの領域を組み合わせて担当します。
7つの領域は当社が自社事業で開発し運用しているもので、集客の段階に合わせて組み合わせます
配分の見直しは月に1回、経路ごとの件数、成約率、1件の粗利を並べて行います。電話の多い業種の進め方は、水道修理の集客記事でも紹介しています。ここまでの内容について、雨漏り修理と屋根修理の会社からよく受ける質問をまとめます。
よくある質問
判断に迷った時は、1件の粗利と受けられる現地調査の件数に戻って考えます
雨漏り修理の広告は月にいくらの予算から始めますか?
施工する地域と受けたい現地調査の件数から決めます。雨漏り修理の広告を扱う代理店の解説では、月30万〜50万円が目安として示されています。配信の初月に自社の数字を測り、2か月目に許容額を決めます。
火災保険で直せると広告に書いてよいですか?
適用を決めるのは保険会社のため、適用を言い切る書き方は避けます。広告に書ける支援の範囲は、保険会社への連絡の案内と、工事前後の写真と見積書の提供までです。修理の契約の前に契約先の保険会社か代理店へ相談するよう、LPにも一文を置きます。
雨どい修理の小さな依頼も広告で取るべきですか?
専用のLPと広告グループで取ることを勧めます。雨どいの修理は古い一軒家からの最初の依頼になりやすく、屋根や外壁、相続や解体の相談へつながる場合があります。台帳に築年数とその後の工事を記録すると、続く売上を数字で確かめられます。
台風の後は予算をどこまで上げればよいですか?
受けられる現地調査の件数を上限にして決めます。緊急の語はクリック単価が上がりやすいため、台風の進路が見えた段階で、上げる日数と地域と金額を決めておきます。受けきれない分は、フォームで写真を受けて翌日以降の予約にします。
雨漏りと屋根と雨どいでLPを分けると制作の手間はどのくらい増えますか?
AIを使ったLP制作で共通の型を作るため、2本目以降は見出し、施工写真、料金、質問の差し替えが中心です。検索した人の状況とページがそろうため、CVRの改善もLPごとに進められます。
一括見積サイトはやめて自社の集客だけにしてよいですか?
自社の集客で毎月の件数が安定してから、少しずつ比率を下げる形を勧めます。検索広告と地図検索の件数が増えるまでは、一括見積サイトが件数を支えます。1件あたりの粗利を経路ごとに比べ、自社の集客の比率を上げていきます。
まとめと雨漏り修理の広告アカウント診断のご案内
相談の種類と天候と工事の範囲に分けて考えると、梅雨の前に準備する内容を整理できます
雨漏り修理と屋根修理の集客は、雨漏り、屋根の破損、雨どい、被害の調査の4つにLPと広告グループを分けるところから始まります。LPには施工事例と資格と保証を具体的に書き、火災保険の支援は保険会社への連絡の案内と、工事前後の写真と見積書の提供までと書きます。初月の実測から許容額を決め、屋根の修理に広がった工事金額まで含めて広告費と売上の釣り合いを確かめます。
雨漏り修理の広告アカウントを点検するための10項目を並べます。当てはまらない項目があれば、その項目から直すと順番を整理できます。
- 行き先のLPごとに広告グループを分けている
- 雨漏り、屋根の破損、雨どい、被害の調査のLPがある
- 施工する市区町村の名前を含む検索語を登録している
- 自分で直す、求人、賃貸などの除外キーワードを登録している
- LPの施工事例に地名、築年数、原因、工事内容が書いてある
- 資格の名称と保有者、保証の期間と範囲が書いてある
- 火災保険の支援を保険会社への連絡の案内と、工事前後の写真と見積書の提供までと書いている
- 広告を出す地域が、現地調査に行ける範囲と同じになっている
- 台風・大雪の前後の予算の上限を決めている
- 電話の計測と成約台帳で工事金額を広告の管理画面に取り込んでいる
REARCSの無料アカウント診断では、この10項目を広告運用の担当者が実際のアカウントで一つずつ点検します。梅雨と台風の前に、今の設定でどこから直すかを知りたい方はご利用ください。