
離れて暮らす親族の訃報を受けたご家族や、入居者の訃報の連絡を受けた管理会社の担当者は、まず「特殊清掃 ○○市」と検索して相談先を探します。多くの場合、その日の夜か翌日のうちに数社へ電話やメールで問い合わせ、説明の分かりやすさで依頼先を選びます。
REARCSは広告運用で13年、電話での反響が多い緊急駆けつけサービスや、暮らしのお困りごとを解決する領域の集客を担当してきました。その例が、水道修理(全国対応・月数百件規模の運用)と便利屋(月額の運用代行)の運用です。この記事では、その領域のジャンルの一つである特殊清掃について、リスティング広告を使った集客の方向性と戦略の一部をご紹介します。
要点は3つです。1つ目は、ご家族、管理会社と大家、消臭の相談、原状回復工事のように、相談の内容ごとに着地先のページを分けることです。2つ目は、作業の範囲と料金の目安を落ち着いた言葉で先に示すことです。3つ目は、現地見積もりと受注の金額まで記録して、広告費と売上の釣り合いを確かめることです。当社が担当する場合の進め方を0から10の手順で並べ、数字は公開資料の幅と仮の計算例で添えます。
この記事でわかること
- 間取りと作業の範囲ごとの単価の幅と依頼者の立場の違い
- 気温が上がる前の準備から管理会社向けの配分までの0から10の手順
- 相談の内容別のLPをAIで作り改善する進め方
- 公開資料の幅と初月の実測から受注1件あたりの広告費の許容額を置く手順
特殊清掃の依頼は気温の高い時期に急ぎの相談が増えます
依頼者の立場ごとに、検索の時間帯と知りたい内容が変わります
特殊清掃は、人が亡くなった部屋や事故のあった部屋を清掃し、消毒と消臭を行って、元の状態に戻す仕事です。計画を立てる前に、依頼者がどの立場で、いつ相談先を探し、1件の金額がどのくらいの幅になるかを整理します。依頼者と単価の幅をつかむと、ページの分け方と予算の置き方を検討できます。
少額短期保険の業界団体が2025年12月に公表した報告では、賃貸住宅で亡くなった方が発見されるまでの平均日数は19日でした。2015年4月から2025年3月までの、孤独死に備える保険の加入者のデータをまとめたものです。発見までの日数が長いほど、作業の範囲は広がる傾向があります。
依頼者はご家族と管理会社と大家に分かれます
ご家族は、故人の住まいから離れた地域に住んでいることが多く、自宅から相談先を探します。初めての依頼になる方がほとんどで、作業の流れ、費用の目安、立ち会いの要否を知りたいと考えています。
管理会社と大家は、近隣からの連絡や契約者の訃報を受けて業者を探します。作業の早さに加えて、見積書と作業報告書の形式、次の入居者の募集を始められる時期を気にします。2回目以降の依頼につながりやすいのも、この立場の依頼者です。
気温の高い時期は近隣からの相談で急ぎの依頼になりやすくなります
気温の高い時期は部屋の状態の変化が早く、窓を開ける家が多いため、近隣からの相談をきっかけに管理会社が急いで動く場面が増えると、業者の記事で紹介されています。作業員の予定に余裕を持たせる時期を前年の受付の記録から確かめておくと、急ぎの依頼にも作業員を回せます。
警察の確認や行政の手続きを終えたあとに、相談先を探す方もいます。何から始めればよいかを順に説明してくれる会社に、相談が集まりやすくなります。
単価の相場感は間取りと作業の範囲によって幅があります
特殊清掃の業者が公開している目安では、1K・1Rで8万〜30万円前後、1DKから3LDKで14万〜48万円前後、4DK以上で25万〜69万円前後です。入室に必要な清掃と消毒と簡易な消臭だけなら、8万円前後のプランを示す業者もあります。
作業の範囲には、入室のための一次対応、汚染箇所の清掃と消毒、消臭、畳や床材の撤去、内装の原状回復工事といった段階があります。業界団体の孤独死保険の支払い実績では、原状回復費用の平均損害額は約49万円です。具体的な単価の置き方は、予算と許容額の章で示します。単価の幅が分かったところで、次は当社が担当する場合の手順を0から10で並べます。
特殊清掃の集客は0から10の手順で初月に実測してから許容額を置きます
初月の実測で許容額を置き、受注の数字がそろう3か月目から相談の内容と地域ごとに予算を寄せます
特殊清掃は、問い合わせ、現地見積もり、受注、作業、作業報告の順に進み、問い合わせから受注まで数日かかることがあります。そのため、配信の前に受注までを記録する台帳を整えておくことが、2か月目に許容額を置くための前提になります。
気温が上がる前に準備を終える前提で、当社が担当する場合の手順を期間と規模の目安とともに表にしました。表の月名は、4月に配信を始める場合の例です。
| 手順 | やること | 期間の目安 | 規模の目安 |
|---|---|---|---|
| 0 今の数字の把握 | 経路ごとの問い合わせの数、現地見積もりと受注の割合、作業の範囲ごとの単価、粗利率を3か月分集める | 準備の1週目 | 過去の見積書と受付の記録 |
| 1 計測と受注台帳の準備 | 当社が計測用の電話番号と受注台帳を用意し、記入する項目を受付の担当者と決める | 準備の1〜2週目 | 電話、フォーム、LINEの3経路 |
| 2 広告グループの設計 | ご家族向けと管理会社向けなどLPごとに広告グループを分け、求人と体験談の語を除外する | 準備の2週目 | ご家族、管理会社と大家、消臭の相談、原状回復工事の4グループ |
| 3 相談の内容別LPの制作 | AIを使ったLP制作で、相談の内容別のLPを共通の型から作る | 準備の2〜4週目 | LP4本 |
| 4 配信の開始と実測 | 受注1件の上限を置かずに配信し、クリック単価、問い合わせになる割合、見積もりと受注の割合を測る | 配信の初月 | 初月の広告費は400,000円(仮の計算例) |
| 5 検索語の整理 | 配信直後の2週間は毎日、以降は週1回、実際の検索語から除外語を追加する | 配信の初月〜2か月目 | 4月〜5月に求人、資格、体験談の語を除外語に足す |
| 6 許容額の決定と受注の記録の取り込み | 初月の実測と単価から許容額を置き、現地見積もりと受注の金額を広告の管理画面に戻す | 配信の2か月目 | 5月から週1回、現地見積もりと受注の金額を取り込む |
| 7 LPの改善(LPO) | 料金表の見せ方、写真、相談の流れの説明を相談の内容ごとに比べる | 配信の2〜3か月目 | 5月〜6月は管理会社向けLPで見積書の見本の位置を1か所ずつ比べる |
| 8 依頼者ごとの予算配分 | ご家族向けは夜と週末、管理会社向けは平日の営業時間に予算を寄せる | 配信の3か月目以降 | 気温が上がる6月〜9月は管理会社と大家向けの平日の時間帯に予算を寄せる |
| 9 地図検索とSEO記事 | 作業の記録をもとにした記事と、管理会社向けの資料を積み上げる | 配信の3〜6か月目 | 6月〜9月に消臭の相談と原状回復工事の記事と管理会社向けの資料を作る |
| 10 経路と受付の見直し | 経路ごとの1件の粗利を比べ、紹介元と大手ポータルの比率と受付の仕組みを見直す | 配信の4〜6か月目 | 9月に紹介元と大手ポータルの1件の粗利を比べ、秋からの比率を決める |
手順0と1で今の数字と記録の仕組みをそろえます
最初に、今の問い合わせが経路ごとに何件あり、そのうち何件が現地見積もりに進み、何件が受注になったかを3か月分集めます。作業の範囲ごとに金額の幅が大きいため、一次対応、清掃と消臭、床材の撤去を含む作業、原状回復工事を含む作業に分けて集計します。集めた数字は、受注1件にいくらまで広告費をかけられるかを計算する土台になります。
記録の仕組みは当社が用意します。計測用の電話番号と受注台帳を準備し、受付の担当者が台帳に書く項目と書く時点を一緒に決めます。台帳の中身は、計測の章で詳しく説明します。
手順2から4で相談の内容別の広告とLPを用意して配信を始めます
広告グループは、着地先のLPごとに分けます。ご家族向けのページと管理会社向けのページでは、載せる内容も言葉の選び方も違うため、別々のLPと広告グループにします。消臭だけの相談と原状回復工事の相談も、専用のLPを用意する場合はそれぞれ分けます。
配信の初月は、ご家族向けと管理会社向けのどちらの広告グループにも、受注1件あたりの上限を置きません。特殊清掃の獲得単価は地域、時期、相談の内容で上下します。最初の1か月で、クリック単価、問い合わせになる割合、現地見積もりと受注の割合をその会社の数字で測ります。地域は作業員が伺える市区町村に絞り、相談の内容から受付で聞く項目と広告文を直します。
手順5から10で許容額を置いて受注の数字で予算とLPを動かします
2か月目は、初月の実測と作業の範囲ごとの単価から許容額を置き、検索語の整理と受注の記録の取り込みを並行して進めます。受注の金額が広告の管理画面に入ると、自動入札が受注につながる検索に予算を寄せていきます。同じ時期に、相談の内容別のLPで料金表の見せ方や写真を入れ替え、問い合わせになる割合を比べます。
3か月目以降は、依頼者ごとに予算を移し、地図検索の情報とSEO記事、管理会社向けの資料を積み上げます。最後に、紹介元や大手ポータルの依頼と自社の広告の1件あたりの粗利を比べ、経路の比率を決めます。次の章では、手順2でご家族の語と管理会社の語をどう分けるかを説明します。
検索語と広告グループは相談の内容別の着地先ごとに分けます
着地先のURLが同じ検索語を1つの広告グループにまとめると、入札の判断に使うデータが1か所に集まります
特殊清掃の検索結果には、特殊清掃の専門業者のほか、遺品整理、片付け、消臭、内装工事の業者や、大手ポータルの一覧ページが並びます。地域の業者は、作業名と地名と費用を組み合わせた検索語を中心にし、隣接する作業の語は自社で受けるかどうかで扱いを決めます。
広告グループは着地先のLPが変わる単位で分けます
広告グループは、検索語と広告文と着地先をひとまとめにして管理する単位です。分ける基準は、行き先のLP(着地先のURL)が変わるかどうかです。ご家族向け、管理会社と大家向け、消臭の相談、原状回復工事の4本のLPを用意するなら、広告グループも4つに分けます。
同じLPに着地させる検索語は、1つの広告グループにまとめます。たとえば「特殊清掃 ○○市」と「孤独死 清掃 業者」をどちらもご家族向けのLPに着地させるなら、同じ広告グループに入れてデータを集約します。データが1か所に集まると、入札の学習と判断が早く進みます。
地域別に専用のLPを作る場合は、地域ごとに広告グループを分ける方法もあります。依頼者別や地域別の分け方は、それぞれに専用LPを用意する場合の簡易な分け方として考えます。
遺品整理とゴミ屋敷の片付けと原状回復工事の語は自社の対応範囲で扱いを決めます
遺品整理は、故人の家財を仕分けて整理し、処分や供養を行う作業です。特殊清掃と同時に相談されることが多いため、自社で受けるなら専用のLPを用意して別の広告グループで取ります。ゴミ屋敷の片付けも、家財とごみの撤去が中心の別の作業として、専用のLPに案内します。
「部屋 消臭 業者」のような語は、ペットやたばこのにおいの相談をする人も使います。消臭の相談のLPで、特殊清掃の現場の消臭と、それ以外の消臭の受付範囲を分けて書くと、目的の合う人が問い合わせます。「原状回復 工事」は管理会社や大家が使う語で、内装工事まで自社で行える場合は原状回復工事のLPに案内します。
求人と自分での清掃方法と体験談の語は除外します
「特殊清掃 求人」「事件現場特殊清掃士 資格」「特殊清掃 開業」は、働き手や同業の事業者が調べる語です。「特殊清掃 自分で」「やり方」は、自分で作業する方法を探す検索です。「体験談」「漫画」「ドラマ」「画像」「ニュース」は、仕事の内容に関心がある人の検索なので、配信を始める前に除外語に登録します。
語句の一致の種類(Match type)は、登録した語とどこまで近い検索に広告を出すかを決める設定で、フレーズ一致から始めます。部分一致(Broad match)は表示される検索語の幅が広がるため、体験談やニュースを調べる検索の除外がそろってから使います。
| 広告グループ(着地先のLP) | 取る検索語の例 | 扱いの注意 | 除外する検索語の例 |
|---|---|---|---|
| ご家族向け | 特殊清掃 ○○市/孤独死 清掃 業者/特殊清掃 費用 | 地名を含む語は遠方から検索する人にも表示する | 求人/資格/開業/自分で/やり方 |
| 管理会社と大家向け | 特殊清掃 管理会社/賃貸 特殊清掃 見積もり/特殊清掃 法人 | 平日の営業時間に予算を寄せる | 体験談/漫画/ドラマ |
| 消臭の相談 | 部屋 消臭 業者/消臭 業者 ○○市 | 受付する消臭の範囲をLPと広告文に書く | 消臭スプレー おすすめ/消臭剤 通販 |
| 原状回復工事 | 原状回復 工事 ○○市/床 張り替え 業者 | 内装工事を自社で行える場合に配信する | 原状回復 ガイドライン/敷金 返還 |
| 遺品整理(自社で受ける場合) | 遺品整理 ○○市 | 専用のLPを用意して別の広告グループで取る | 遺品整理士 資格/遺品整理 求人 |
除外キーワードは、広告を表示する対象から外す検索語です。表の右端の語は配信の開始前に登録し、配信後は実際の検索語の一覧から追加していきます。検索語が決まったら、次は相談の内容別のLPと広告文を用意します。
LPは相談の内容別にAIを使って作り問い合わせにつながる割合を高めます
CVRを上げてCPAを下げたうえで、受注の金額からROASとROIを確かめます
特殊清掃の相談先を探す人は、気持ちの整理がつく前に依頼先を選ぶ場面にいます。依頼者が知りたいのは、何をしてくれるか、いくらかかるか、どう相談すればよいかの3つです。広告文とページには、この3つを落ち着いた言葉で書きます。
広告文とページの言葉は作業の内容と相談の方法で書きます
Google広告のポリシーでは、見る人にショックや恐怖を与えるおそれのある広告や、生々しい描写を含む広告は承認の対象外です。広告文とページには、現場の状態を表す言葉の代わりに、作業の内容、手順、相談の方法を書きます。
広告の見出しは「○○市の特殊清掃と消臭のご相談」「間取り別の料金の目安を掲載」「管理会社様のご依頼にも対応」のように組み合わせます。説明文には「現地を確認したうえで、内訳を記した見積書をお渡しします」のように、相談のあとの流れを書きます。
写真は作業後の部屋と機材とスタッフを中心にします
ページに載せる写真は、作業後の部屋、消臭の機材、作業着を着たスタッフを中心にします。ご家族がページを見ることを考え、作業前の部屋の写真は最初の画面に置かず、必要な場合は加工してページの下の方に置きます。管理会社向けのLPでは、作業報告書の見本で写真の撮り方と提出の形式を示します。
料金は間取り別の目安と見積書の内訳で示します
料金は、間取り別の目安を表にし、作業ごとの内訳の例を添えます。見積書の内訳は、清掃と消毒、消臭、畳や床材の撤去、内装の工事に分け、追加の作業が出る場合の条件と、事前に確認をとる手順も書きます。最終の金額は現地の確認のあとに決まることを、表の下に書いておきます。
家財の処分を伴う場合は、一般廃棄物収集運搬業の許可を持っていること、または市町村の許可業者と提携していることをページに書きます。保有している資格と許可の名称を示すと、初めて依頼する人も相談しやすくなります。
相談の内容別のLPはAIを使った制作で共通の型から作ります
当社が担当する場合は、AIを使ったLP制作で共通の型を作り、相談の内容ごとに見出し、写真、料金表、よくある質問を差し替えます。1本ずつ一から作る場合と比べて、4本をそろえる日数と費用を抑えられます。ご家族向けには相談の流れと立ち会いの要否、管理会社向けには見積書と作業報告書の見本、作業後の消臭の確認方法を載せます。
連絡の経路は、電話、メールのフォーム、LINEの3つをそろえます。夜に電話をかけることをためらう方も、フォームやLINEなら時間を気にせず相談できます。近隣への配慮として、社名の表示のない車両で伺う対応を行っている場合は、その旨も書きます。
LPの改善は問い合わせになる割合と受注の数字の両方で判断します
LPO(LPの改善)は、見出し、写真、料金の見せ方を比べながら、問い合わせにつながる割合を高めていく作業です。CVR(コンバージョン率)は、LPを見た人のうち電話やフォームやLINEで相談した人の割合です。CPA(獲得単価)は、問い合わせ1件あたりにかかった広告費を指します。
特殊清掃は1件の金額の幅が大きいため、問い合わせの数だけで判断すると、受注の金額の小さい相談ばかりが増えることがあります。改善の判断には受注の数字を使い、ROAS(広告費用対効果)とROI(投資利益率)まで確かめます。ROASは売上を広告費で割った数字、ROIは広告費と運用の費用の合計に対して手元に残った利益の割合です。
ご家族向けと管理会社向けのLPと広告文がそろったら、次は依頼者の立場ごとに配信の地域と時間帯を決めます。
配信の地域と時間帯とデバイスは依頼者の立場ごとに分けて設定します
同じ特殊清掃の相談でも、依頼者の立場によって検索する場所と時間帯が変わります
配信の設定しだいで、同じ広告費で受けられる相談の数と内容が変わります。特殊清掃では、ご家族が故人の住まいから離れた地域で検索することが多いため、地域の設定を他の業種より広く考えます。以下、遠方のご家族に届ける地域、夜と平日で分ける時間帯、スマートフォンとパソコンのデバイス、受注を目標にする入札の順に説明します。
地域は作業できる範囲と遠方から検索するご家族の両方を見ます
「特殊清掃 ○○市」のように作業できる地域の地名を含む検索語は、遠方から検索した人にも広告を表示する設定で配信します。地名が入っている分、作業する場所がはっきりしているためです。
「特殊清掃 業者」のように作業名だけの検索語は、作業できる地域に今いる人に絞って表示します。地名を含む語と作業名だけの語で設定を分けると、どちらの経路から相談が来たかも記録で確かめられます。
時間帯はご家族の夜と週末の検索と管理会社の平日の検索に分けます
広告のスケジュール(Ad schedule)は、広告を表示する曜日と時間帯を指定する設定です。ご家族は仕事を終えた夜や週末に、管理会社は平日の営業時間に検索する場面を想定し、それぞれの広告グループで予算を寄せる時間帯を変えます。実際の時間帯の傾向は、初月の問い合わせの記録で確かめます。
夜に電話の受付を閉じる場合は、フォームとLINEで受け付けることを広告文に書いた広告を夜に表示します。翌朝の何時までに返信するかを書いておくと、夜に相談した方も待つ時間の見通しが立ちます。
デバイスと入札は依頼者と受注の記録に合わせて調整します
ご家族向けのLPはスマートフォンでの表示を前提に、電話とLINEのボタンを画面の下に固定します。管理会社向けのLPは、パソコンで見積書の形式や会社の情報を確かめる場面を想定し、資料の案内を上の方に置きます。広告には電話番号アセットを付け、スマートフォンから押すと電話がかかるようにします。
入札は、最初の数週間はクリックを集める設定で始め、受注の記録がたまってから受注を目標にする自動入札に移します。自動入札は、成果の見込みに応じて広告の仕組みがクリック単価を決める機能です。受注1件から逆算する目標の獲得単価の置き方は、目標CPAの記事で説明しています。
電話とフォームとLINEの計測と受注台帳で問い合わせから受注までを追います
受注の金額まで戻すと、ROASとROIで広告の良し悪しを判断できます
広告の管理画面で分かるのは問い合わせまでで、現地見積もりと受注は会社の台帳の中にあります。特殊清掃は問い合わせから受注まで数日かかることがあります。受注まで追うと、ご家族向けと管理会社向けのどちらの検索語に広告費を使うかを、受注の金額で決められます。
電話とフォームとLINEの計測の仕組みは当社が用意します
電話の記録には、広告の電話番号アセットに付ける計測用の転送番号と、LPに載せる計測用の電話番号(外部の電話計測ツール)の2つを使います。受注は、当社が用意する受注台帳(表計算)に、クリック識別子と受注日、作業の範囲、金額を記入していただき、当社が定期的に広告の管理画面へ取り込みます。会社側で用意するのは、台帳への記入と、現地見積もりの結果の共有だけです。
フォームの送信とLINEの友だち追加も、それぞれ別の成果として記録します。経路ごとに数えると、夜はLINE、平日の昼は電話というように、依頼者と時間帯ごとの相談のされ方が分かります。
現地見積もりと受注を広告の管理画面に戻します
コンバージョン(Conversion)は、広告の成果として数える行動を指します。オフラインコンバージョン(Offline conversion)は、現地見積もりや受注など、ネットの外で起きた成果を広告の管理画面に取り込む仕組みです。現地見積もりの段階も成果として取り込むと、受注まで日数がかかる案件でも入札の判断を早められます。
受注台帳には、依頼者の立場をご家族、管理会社、大家の3つに分けて記録します。作業の範囲ごとに金額を記録すると、原状回復工事まで含む案件と一次対応だけの案件を分けて入札できます。受注の金額から広告費の釣り合いを見る考え方は、目標ROASの記事にまとめています。
管理会社からの継続の依頼は最初の経路とひも付けて記録します
管理会社から2回目以降の依頼が入った場合は、最初の依頼がどの広告から入ったかを台帳に残します。継続の依頼の売上を最初の広告の成果に加えて見ると、管理会社向けの広告にかけてよい費用を広く見積もれます。取り込みは週1回から始め、台帳の記入を受付の手順に組み込みます。受注まで追えるようになったら、次は公開資料の数字と作業の範囲ごとの単価から許容額を考えます。
広告費の許容額は公開資料の幅と作業の範囲ごとの単価から試算します
床材の撤去や原状回復工事まで受ける作業なら許容額が獲得単価に届き、一次対応だけでは大きく下回ります
問い合わせ1件にかけられる広告費(許容額)は、1件の売上、広告費に充てる比率、問い合わせから受注になる割合の3つから試算できます。特殊清掃は、入室のための一次対応の8万円前後から原状回復工事を含む一式の約49万円まで単価が開きます。ここでは、作業の範囲ごとの単価と送客の手数料の幅を並べ、そのあとで仮の計算例を示します。
広告費の比率は送客の手数料を目安にして受注の実測で決めます
特殊清掃の加盟の募集には、本部が集客サイトと電話の受付と一次見積もりを担い、加盟店が月額の定額を払う形が公開されています。自社で広告を出す場合は、広告費に充てる比率を自社の粗利から決めます。
目安になるのは、大手ポータルなどの送客サービスに払う手数料です。公開されている提携条件では成約額の15〜30%程度で、試算ではその中ほどの売上の25%を広告費に充てます。実際の比率は、ご家族向けと管理会社向けの初月の実測を見て、2か月目に受注台帳の金額から決めます。
クリック単価と問い合わせ率と受注の割合は初月に実測します
「特殊清掃 ○○市」「孤独死 清掃 業者」などの語のクリック単価は、初月の配信で地域ごとに実測します。下の表は、計算の流れを示すために1,000円と1,500円の2つを仮に置いたものです。
クリック単価を問い合わせになる割合で割ると、相談1件あたりの獲得単価が出ます。表は、2つのクリック単価と4つの割合を組み合わせた獲得単価です(当社の計算)。
| クリック単価(仮の計算例) | 問い合わせになる割合3% | 5% | 8% | 10% |
|---|---|---|---|---|
| 1,000円 | 約33,300円 | 20,000円 | 12,500円 | 10,000円 |
| 1,500円 | 50,000円 | 30,000円 | 18,750円 | 15,000円 |
問い合わせになる割合が3%か10%かで、相談1件の獲得単価は3倍以上開きます。この割合は、ページの言葉の選び方、料金表の分かりやすさ、相談の経路の数で変わるため、初月に実測して自社の値を確かめます。現地見積もりと受注の割合も、台帳の記録で確かめます。
仮の計算例で作業の範囲ごとの許容額と月の利益を比べます
ここからの作業の範囲ごとの売上と受注の割合は、計算の流れを示すための仮の数字です。売上の段は公開資料の幅の中に置き、クリック単価は表と同じ1,000円で置きます。
- 月の広告費は400,000円とします(特殊清掃の公開の目安が限られるため置いた仮定)
- クリック単価は1,000円、クリックから問い合わせになる割合は5%とし、獲得単価は20,000円になります
- 問い合わせの50%が現地見積もりに進み、見積もりの50%が受注すると置きます(問い合わせから受注になる割合は25%)
- 1件の売上は4段で置きます。入室のための一次対応80,000円、1K・1Rの清掃と消臭200,000円、床材の撤去を含む作業300,000円、原状回復工事までの一式490,000円です
- 粗利率は、消臭の機材費と作業員の人件費を引いた残りとして50%と仮定します
許容額の式は「問い合わせ1件の許容額=1件の売上×広告費に充てる比率×問い合わせから受注になる割合」です。490,000円の段は、業界団体の報告を引用した記事にある原状回復費用の平均約49万円に合わせました。
| 作業の範囲(仮の計算例) | 1件の売上 | 受注1件にかけられる広告費(売上の25%) | 問い合わせ1件の許容額(受注の割合25%) | 仮の計算例の獲得単価20,000円との比較 |
|---|---|---|---|---|
| 入室のための一次対応 | 80,000円 | 20,000円 | 5,000円 | 大きく下回る |
| 1K・1Rの清掃と消臭 | 200,000円 | 50,000円 | 12,500円 | 下回る |
| 床材の撤去を含む作業 | 300,000円 | 75,000円 | 18,750円 | やや下回る |
| 原状回復工事までの一式 | 490,000円 | 122,500円 | 約30,600円 | 上回る |
この前提で広告費を売上の25%に収めるには、1件の売上が320,000円必要です(20,000円÷25%÷25%、当社の計算)。検索広告では、床材の撤去や原状回復工事まで受けられる相談につながる広告グループに予算を寄せます。
| 項目(月・仮の計算例) | 平均の売上が200,000円の場合 | 平均の売上が300,000円の場合 |
|---|---|---|
| 広告費 | 400,000円 | 400,000円 |
| クリック数(クリック単価1,000円) | 400クリック | 400クリック |
| 問い合わせ(問い合わせになる割合5%) | 20件 | 20件 |
| 獲得単価 | 20,000円 | 20,000円 |
| 現地見積もり(50%) | 10件 | 10件 |
| 受注(見積もりの50%) | 5件 | 5件 |
| 売上 | 1,000,000円 | 1,500,000円 |
| 売上に対する広告費の比率 | 40% | 約27% |
| ROAS(売上÷広告費) | 250% | 375% |
| 粗利(50%) | 500,000円 | 750,000円 |
| 粗利から広告費を引いた額 | 100,000円 | 350,000円 |
平均の売上が200,000円なら、広告費は売上の40%で、粗利から広告費を引いて100,000円が残ります。平均の売上が300,000円になると比率は約27%に下がり、350,000円が残ります。問い合わせになる割合を8%まで上げられると、同じクリック単価でも獲得単価は12,500円になります。
特殊清掃の広告の運用の費用も、広告代理店が公開している料金表の帯を使って試算します。運用代行の手数料は広告費の15〜20%とする例が多く、この試算の広告費400,000円では60,000〜80,000円です。
| 項目(平均の売上が300,000円の場合・仮の計算例) | 運用の費用を広告費の15%とした場合 | 運用の費用を広告費の20%とした場合 |
|---|---|---|
| 売上(5件×300,000円) | 1,500,000円 | 1,500,000円 |
| 粗利(50%) | 750,000円 | 750,000円 |
| 広告費 | 400,000円 | 400,000円 |
| 運用の費用 | 60,000円 | 80,000円 |
| 広告費と運用の費用の合計(売上に対する比率) | 460,000円(約31%) | 480,000円(32%) |
| 残る利益 | 290,000円 | 270,000円 |
| ROI(残る利益÷広告費と運用の費用の合計) | 約63% | 約56% |
運用の費用を広告費の15〜20%とすると、粗利から広告費と運用の費用を引いて、月270,000〜290,000円が残ります。自社の単価と受注の割合をこの表に入れると、自社の場合の利益の出方が分かります。管理会社からの継続の依頼が増えると、同じ広告費から生まれる売上はさらに大きくなります。
公開資料の単価は他社の例です。自社の数字は、作業員が伺える地域の広さ、管理会社からの依頼の割合、原状回復工事を自社で行えるかによって上下します。当社が担当する場合は、初月は相談の内容別の4つの広告グループに上限を置かずに配信します。そのうえで、クリック単価、問い合わせになる割合、獲得単価、現地見積もりと受注の割合を実測します。
2か月目に、初月の実測と台帳にある受注の金額から許容額を置きます。式は前の表と同じで、1件の売上、広告費に充てる比率、受注の割合に自社の数字を入れます。決まった許容額は、広告グループごとの目標の獲得単価として自動入札に設定します。実測が許容額を超えた広告グループは、検索語、LP、配信地域の順に点検してから予算を戻します。
紹介元と大手ポータルの依頼は受注1件の粗利で自社の集客と比べて配分します
配分は経路ごとの1件あたりの粗利と作業員の予定で月に1回見直します
特殊清掃の依頼は、自社の広告と地図検索のほかに、大手ポータル、一括見積サイト、紹介元から入ります。経路ごとに受注件数、売上、手数料、広告費を同じ台帳で並べると、どの経路に力を入れるかを月ごとに決められます。
大手ポータルや一括見積サイトは比べられる前提で内訳を出します
大手ポータルや一括見積サイトは、手数料を払って依頼を受ける形です。依頼者は複数の会社を比べるため、内訳の分かる見積もりと、作業後の消臭の確認方法の説明が選ばれる理由になります。掲載ページの料金の目安と写真の方針は、自社のLPとそろえます。
紹介元には作業報告書の見本と料金の目安をまとめた資料を渡します
管理会社、大家、葬儀社など、ご家族と接する立場の方からの紹介は、継続の依頼につながります。紹介元には、作業報告書の見本と料金の目安をまとめた資料を渡します。紹介を受けた担当者は社名を検索してページを確かめることがあるため、管理会社向けのLPの内容が紹介の効果を支えます。
地図検索とSEO記事は管理会社からの依頼の作業記録から積み上げます
地図検索対策(MEO)は、Googleマップで検索した人に自社の情報が表示されるよう整える取り組みです。特殊清掃はご家族が口コミを書きにくい分野のため、管理会社や大家からの依頼で作業を終えた時に口コミをお願いすると、評価が積み上がりやすくなります。
SEO記事は、広告枠の下に並ぶ通常の検索結果から読者を集める記事です。評価される記事には、自社の作業で得た一次情報と、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が要ります。あわせて、特殊清掃の現場を知る書き手の専門性、第一人者としての認知、サイト名の信頼の3つを、信用の要素として会社の側で備えます。
当社が担当する場合は、作業の記録と作業後の写真、依頼者の声を台帳から記事とLPへ随時反映する仕組みを、AIを使ってお客様の会社の中に実装します。相談の流れや費用の決まり方を、実際の作業の記録にもとづいて説明する記事は、ご家族と管理会社の判断に役立ちます。
受付のシステム化で相談から現地見積もりの予約までをつなぎます
受付のシステム化は、電話とフォームとLINEで聞いた内容を同じ台帳に記録し、現地見積もりの予約と見積書の作成までつなぐ仕組みです。依頼者の立場、物件の間取り、立ち会いの可否を同じ順で聞くと、夜に受けた相談も翌朝の予約に進められます。台帳の記録は、そのまま受注の記録の取り込みにも使えます。
特殊清掃の会社の集客で担当できる領域は広告運用を含めて7つです
REARCSでは、広告運用のほかに、LPの制作と改善、SEO記事、AIを使った業務のDX、受付のシステム化を自社の事業の中で開発し、運用しています。特殊清掃の会社の集客では、次の7つの領域を組み合わせて担当します。
自社事業で開発と運用を続けている7つの領域を、集客の段階に応じて組み合わせます
単価の低い片付けの依頼が増えて特殊清掃の予定が圧迫される場合は、片付けの広告の配分を下げます。片付けや不用品回収の広告の組み立ては、不用品回収の集客記事で、電話で依頼が入る業種の進め方は水道修理の集客記事で紹介しています。ここまでの内容について、特殊清掃の会社からよく受ける質問をまとめます。
特殊清掃の広告についてよくある質問
判断に迷った時は、1件の粗利と依頼者の立場に戻って考えます
特殊清掃の広告費は月にいくらから始めますか?
作業できる地域と作業員の予定から決めます。仮の計算例は予算と許容額の章にまとめています。配信の初月は上限を置かずに測り、2か月目にその実測から許容額を置きます。
作業前の部屋の写真はLPに載せてもよいですか?
最初の画面は作業後の部屋、消臭の機材、スタッフの写真にします。作業前の写真が必要な場合は、加工したうえでページの下の方に置き、ご家族が目にする場面に配慮します。
遺品整理やゴミ屋敷の片付けの検索語にも広告を出すべきですか?
自社で受ける作業なら、専用のLPを用意して別の広告グループで出します。特殊清掃と同じページに案内すると、知りたい内容が違う人が混ざります。
管理会社からの依頼を増やすにはどうしますか?
管理会社と大家向けのLPを作り、見積書と作業報告書の見本、作業後の消臭の確認方法を載せます。平日の営業時間に予算を寄せ、紹介元への資料と同じ内容をLPにも載せます。
料金を広告文やLPに書いてもよいですか?
間取り別の目安を書き、最終の金額は現地の確認のあとに決まることを添えます。目安と見積もりの差が大きくなる条件は、LPの料金表の下に書いておきます。
広告の運用を任せる時は何を用意すればよいですか?
料金表、対応地域、作業後の写真、保有している資格と許可の4つをご用意ください。計測用の番号と受注台帳は当社が用意し、台帳への記入と見積もりの結果の共有をお願いします。
特殊清掃の広告アカウントを点検するまとめ
相談の内容と依頼者の立場と作業の範囲に分けて考えると、準備する内容を整理できます
特殊清掃の集客は、相談の内容と依頼者の立場ごとにLPと広告グループを分けるところから始まります。広告文とページでは作業の内容と料金の目安を落ち着いた言葉で示し、初月の実測から許容額を置いて、受注の金額で広告費と売上の釣り合いを確かめます。
最後に、特殊清掃の広告アカウントを点検するための10項目を並べます。当てはまる項目に印を付け、残った項目から手を付けると、直す順番が整理できます。
- 相談の内容別の着地先のLPごとに広告グループが分かれている
- ご家族向けと管理会社と大家向けのLPがある
- 作業できる地域の市区町村名を含む検索語を登録している
- 求人、資格、開業、体験談などの除外キーワードを登録している
- 遺品整理やゴミ屋敷の語を自社の対応範囲で扱い分けている
- 広告文とページが作業の内容と相談の方法を落ち着いた言葉で書いている
- LPに間取り別の料金の目安と見積書の内訳がある
- 家財の処分を伴う場合の許可または提携先をLPに書いている
- 電話とフォームとLINEを経路ごとに計測している
- 現地見積もりと受注の金額を広告の管理画面に取り込んでいる
このチェックリストの10項目は、REARCSの無料アカウント診断で、広告運用の担当者が実際のアカウントを見ながら確かめます。今の設定でどこから直すかを知りたい方はご利用ください。








