往診の集客とリスティング広告|医療広告の規制内で予約を増やす

夜に子どもが熱を出した親や、通院が難しくなった親を見守る家族は、スマートフォンで「往診」と検索して電話をかけます。往診を行う医療機関や往診サービスにとって、外来が閉まった後のこの電話を落ち着いて受け止められる体制が、集客の中心になります。

REARCSは広告運用で13年、電話での相談が多い暮らしのサービスの集客を担当してきました。出張ドクター(往診)の広告運用も、その一つです。この記事では、夜間休日の往診と在宅医療について、リスティング広告を使った集客の方向性と戦略の一部をご紹介します。

要点は3つです。1つ目は、往診できる範囲と医師の往診枠に合わせて広告を出すことです。2つ目は、医療広告ガイドラインの範囲で受診の判断材料を示すことです。3つ目は、診療の内容を含まない区分だけで予約の記録を広告につなぐことです。数字は公開資料の幅と仮の計算例で示し、何を、どの順で、どのくらいの規模で進めるかを0から10の手順で説明します。

この記事でわかること

  • 往診の需要が増える時期と診療報酬の加算の区分
  • 0から10の手順と各段階の期間と規模
  • 医療広告ガイドラインに沿った広告文とLPの考え方
  • 診療の内容を含まない区分で予約を計測する進め方

往診の需要は冬の発熱の時期と夜間と休日に増えます

往診の需要と1件の医療費に関わる4つの条件
季節冬の発熱と感染症の流行期、年末年始の休診期間、大型連休とお盆。
時間帯外来が閉まった後の夜間と、日曜日と祝日。
地域保険診療の往診は、医療機関から半径16キロメートル以内が原則です。
患者の区分定期の訪問診療を受けている患者かどうかで、夜間と休日の加算の点数が変わります。

需要の時期と時間帯に医師の往診枠をそろえ、患者の区分ごとに1件の医療費の幅を把握します

集客の計画を立てる前に、需要が増える時期と時間帯、1件の医療費の幅を把握します。往診の電話は季節と時間帯で大きく動き、同じ地域でも冬の夜と夏の平日の昼では件数が大きく変わります。この2つが分かると、配信の時間と予算の配分を考えやすくなります。

救急の現場の数字からも、夜間と休日の相談の受け皿が求められていることが分かります。東京消防庁の2024年の救急出場は935,373件で、初診の医師が軽症と判断した人の割合は52.8%です。全国の救急出動も2024年に772万件を超え、過去最多の水準が続いています。

往診と訪問診療は仕組みが違い費用の見せ方も変わります

往診は、患者や家族の求めに応じて医師が自宅を訪ねて診察するものです。訪問診療は、計画を立てて定期的に自宅を訪ねる診療で、在宅医療はこの2つを合わせた呼び方として使われます。検索する人も「夜間 往診」と「訪問診療 地域名」では目的が違うため、広告とLPを分けて考えます。

医療保険が使える往診では、患者の負担は普段の外来と同じ割合で、往診料と時間帯の加算、交通費が加わります。保険証がない場合や保険の対象外の条件では、費用の全額が自費になります。「往診 保険」「往診 料金」のように費用を気にした検索も多いため、費用の考え方をLPで分けて示します。

冬の発熱と年末年始と大型連休に電話が増えます

インフルエンザは例年12月から3月ごろに流行し、年によっては秋から患者が増え始めます。外来に行けない時間帯に発熱すると、往診を探す検索が増えます。年末年始は多くの診療所が休むため、休日の往診への電話がまとまって入ります。

大型連休とお盆も同じ傾向で、夏は熱中症と子どもの夏かぜの相談が加わります。厚生労働省の審議会の資料では、15歳未満の患者への往診料の算定回数が令和3年に大きく上昇し、令和4年にさらに上昇したと示されています。

夜間と休日の加算は定期の患者かどうかで点数が分かれます

往診料は720点で、夜間と休日には加算が付きます。2024年度の診療報酬の改定で、加算は患者の区分によって分かれました。定期の訪問診療を受けている患者などへの夜間・休日の往診は、医療機関の種類によって650〜1,700点の加算です。それ以外の患者への夜間・休日の往診は405点です。

往診料と加算だけを足すと、定期の患者以外の夜間往診は1,125点(11,250円)です。在宅療養支援診療所が定期の患者を往診した場合は2,020点(20,200円)です(当社の計算)。初診料や再診料、検査、処方は別に算定されます。検索広告から受ける新しい患者の夜間往診は、加算の低い区分になる場合があることを、予算の前提に置きます。

往診サービスの公開料金から1件の医療費の幅が分かります

夜間休日の往診サービスが公開している大人の自己負担(3割)は、平日の夜で4,700円から、深夜で6,200円からです。この料金には数日分の薬代が含まれ、別に交通費1,000〜2,000円がかかります。3割の負担額から逆算すると、1件の医療費の総額は平日の夜で約15,700円から、深夜で約20,700円からになります(当社の計算)。

往診料と加算だけの合計と合わせると、往診1件の医療費の下限は約1.1万〜2.1万円の幅で見られます。保険診療の往診と訪問診療は、原則として医療機関から半径16キロメートル以内の患者が対象です。需要の時期と1件の医療費の幅が分かったところで、次は何をどの順で進めるかを0から10の手順で並べます。

当社が担当する場合の0から10の手順は受付の記録と医師の往診枠から始めます

0から10の手順は3つの期間に分けて進めます
準備と配信の初月(手順0〜4)往診枠と今の数字の把握、計測と受付の区分の準備、対象者別の広告グループとLPの用意、表現の点検、配信の開始と実測。
配信の2か月目(手順5〜7)検索語の整理、許容額の決定と予約の記録の取り込み、LPの改善。
配信の3か月目以降(手順8〜10)流行期に合わせた予算の移動、地図検索とSEO記事、紹介の経路と受付の見直し。

医師の往診枠を先に数えてから、初月の実測で許容額を置きます

往診は、電話、医師による往診の要否の判断、予約、訪問の順に進みます。広告で増やせる往診の件数は、医師の往診枠の範囲までです。そのため、最初に月の往診枠を数え、その枠に合わせて広告の規模を決めます。

次の表は、往診の医療機関を当社が担当する場合の0から10の手順と、期間と規模の目安です。往診枠は月60件を仮の例とし、月名は8月に準備を始めて9月に配信を始める場合で書いています。

手順やること期間の目安規模の目安
0 往診枠と今の数字の把握時間帯ごとの医師の往診枠、電話の件数、予約の成立の件数を3か月分そろえる準備の1週目往診枠は月60件を仮の例にする
1 計測と受付の区分の準備電話の計測と、診療の内容を含まない受付の区分の台帳を当社が用意する準備の1〜2週目区分は予約の成立、初回対応の完了、範囲外、問い合わせのみ
2 広告グループの設計着地先のLPごとに広告グループを分け、救急車や求人の検索を除外する準備の2週目大人の夜間休日、子ども、家族の相談、費用と保険の4グループと訪問診療の別キャンペーン
3 LPの制作と表現の点検AIを使ったLP制作で共通の型を作り、医療広告ガイドラインに照らして表現を点検する準備の2〜4週目LP5本
4 配信の開始と実測電話1件の上限を置かずに配信し、クリック単価、電話になる割合、予約の成立の割合を測る配信の初月初月の広告費は180,000円(仮の計算例)
5 検索語の整理配信開始から2週間は毎日、その後は週1回、求人や鍼灸などの検索語を見て除外語を足す配信の初月〜2か月目9月は熱中症と夏かぜ、10月は発熱の検索語を中心に除外語を確かめる
6 許容額の決定と予約の記録の取り込み初月の実測から電話1件の許容額を置き、予約の成立の区分を広告の管理画面に戻す配信の2か月目10月に電話1件の許容額を決め、以後は週1回、予約の成立の区分を取り込む
7 LPの改善(LPO)費用の表、受診の流れ、電話ボタンの位置を比べて電話になる割合を上げる配信の2〜3か月目10月〜11月に大人と子どものLPで費用の表の位置を1か所ずつ比べる
8 流行期に合わせた予算の移動10月から段階的に予算を上げ、往診枠に空きがある時間帯へ寄せる配信の3か月目以降11月〜2月は発熱と年末年始の休日の検索に寄せ、往診枠の空きを週ごとに確かめる
9 地図検索とSEO記事医師が監修した一般向けの記事と、地図検索の情報を整える配信の3〜6か月目11月〜1月に子どもの発熱と家族の相談の記事を先に書き、2月に訪問診療の地域別の記事を足す
10 紹介の経路と受付の見直し検索広告と連携先からの紹介の件数を比べ、受付の体制を見直す配信の4〜6か月目2月に冬の流行期の電話と紹介の件数を並べ、3月からの受付の体制を決める

手順0と1で往診枠と受付の区分をそろえます

最初に、時間帯ごとに医師が何件往診できるか、今の電話が何件あり、そのうち何件が予約の成立になったかを3か月分そろえます。往診枠が月60件で、電話の60%が予約の成立になるなら、広告から必要な電話は月100件です。この数字が、広告の規模の上限になります。

受付の区分は、「予約の成立」「初回対応の完了」「対応地域の外」「問い合わせのみ」のように、診療の内容を含まない言葉で決めます。症状や病名、診療の結果は、医療機関の記録の中だけで扱います。区分の台帳と計測の仕組みは当社が用意します。

手順2から4で対象者別の広告とLPを用意して配信を始めます

広告グループは、行き先のLPごとに分けます。大人の夜間休日の往診、子どもの往診、離れて住む家族からの相談、費用と保険の4本のLPを用意し、訪問診療は別のキャンペーンで扱います。LPの表現は、公開の前に医療広告ガイドラインに照らして点検します。

9月の配信の初月は、大人も子どもも電話1件の上限を置かずに配信し、往診の検索語のクリック単価と電話になる割合を自社の数字として測ります。地域は医療機関から往診できる範囲に絞ります。

手順5から10で許容額を置いて予約の記録で予算とLPを動かします

2か月目は、初月の実測から電話1件の許容額を置き、検索語の整理と予約の記録の取り込みを並行して進めます。予約の成立の区分が広告の管理画面に入ると、自動入札が予約につながりやすい検索に予算を寄せるようになります。同じ時期に、費用の表や電話ボタンの位置を入れ替えて電話になる割合を比べます。

3か月目以降は、流行期に合わせて予算を移し、地図検索と一般向けの記事を整えます。最後に、検索広告と連携先からの紹介の件数を比べ、受付と医師の体制を見直します。次の章では、手順2の対象者別の検索語と、救急車や求人の除外語を説明します。

検索語と広告グループは着地先のLPごとに分けて救急車と119の検索は除外します

取る検索語と外す検索語
往診と時間帯夜間 往診、休日 往診 地域名、往診 今から。往診を探していることがはっきりした検索です。
対象者と時間帯子ども 発熱 夜間、親 往診 頼みたい、休日 発熱 診療。家族が調べることの多い検索です。
除外する検索語救急車、119、#7119、医師 求人、往診 バイト、鍼灸、マッサージ、ペット、訪問歯科。

往診で対応できる人の検索に絞り、救急の判断が要る検索は119の案内に回します

往診の検索広告は、往診で対応できる人の検索に絞るところから始めます。救急車が必要な人や、往診とは別のサービスを探す人の検索を除外すると、受付の負担と広告費の両方が減ります。地域名を含む検索語は、医療機関の所在地と往診できる範囲の市区町村名に置き換えて使います。

大人と子どもと家族の相談でLPを分け広告グループもそろえます

広告グループとは、似た検索語と広告文を1つにまとめた管理の単位を指します。広告グループを分ける基準は、行き先のLP(着地先のURL)が変わるかどうかです。同じLPに着地させる夜間往診の検索語は1つの広告グループにまとめ、データを集約したほうが入札の学習と判断が早く進みます。

対象者別に分けるのは、大人、子ども、家族の相談、費用と保険のそれぞれに専用のLPを用意するからです。専用のLPを用意する前の段階では、1本のLPと1つの広告グループで始め、検索語の一覧で対象者ごとの数字を見ます。

取る検索語と除外する検索語を表にまとめます

広告グループ(着地先のLP)取る検索語の例除外する検索語の例補足
大人の夜間休日の往診夜間 往診 地域名/休日 往診/往診 今から/医師 自宅 診察往診 求人/医師 バイト/往診 ドライバー求人の語は全てのキャンペーンで除外します
子どもの往診子ども 発熱 夜間/小児 往診 地域名/休日 子ども 熱救急車/119/意識がない/けいれん 止まらない重い症状を示す語は除外し、LPでは119と#8000の案内を目立つ位置に置きます
家族の相談親 往診 頼みたい/高齢者 往診 地域名/通院 難しい 診察介護 求人/老人ホーム 費用離れて住む家族からの検索も含みます
費用と保険往診 保険/往診 料金/往診 自費/往診 保険証診療報酬 点数/算定 要件/レセプト点数や算定を調べる医療機関側の検索を除外します
訪問診療(別のキャンペーン)訪問診療 地域名/在宅医療 相談/在宅医 探し方訪問看護 求人/開業/フランチャイズ定期の診療の相談は日数が長いため予算を分けます
全てのグループ共通(除外語だけで扱います)鍼灸 往診/マッサージ 往診/動物病院 往診/ペット 往診/訪問歯科「往診」の語を使う他の業種の検索です

除外キーワードとは、広告の表示対象から外す検索語のことです。「救急」という語は単体では除外せずに扱い、「救急車」「119」「#7119」を含む検索語を除外します。「夜間 救急 内科」のように、往診で対応できる人の検索も含まれるためです。

救急と119との線引きは広告とLPと受付の3か所で示します

救急車を呼ぶか迷ったときの相談窓口として、消防庁が進める救急安心センター事業(#7119)があります。実施している地域は都道府県によって違うため、LPには対象地域の相談番号と、意識がないときなどは119番に電話することを書きます。子どもの症状では、こども医療電話相談(#8000)も案内できます。

受付でも、電話で症状を聞いた段階で救急車が必要と判断した場合の手順を医師と決め、受付の担当者がその手順に沿って案内します。検索語が決まったら、次は広告文とLPを用意します。

広告文は医療広告ガイドラインの広告できる事項で書きLPで受診の判断材料を示します

広告文とLPで扱う範囲(一般的な説明)
禁止される表現虚偽、比較優良、誇大、公序良俗に反する内容、治療の内容や効果の体験談、誤認させる治療前後の写真。
検索広告の文診療科名、往診の対応時間、対応地域、所在地、電話番号など、広告できる事項で書きます。
LPの内容費用の考え方、受診の流れ、往診の対象外になる場合、119と#7119の案内、医師の情報。
確認の窓口医療機関を所管する自治体の医療広告の相談窓口と、医療広告に詳しい専門家。

受診の判断材料を正確に並べ、表現の判断は公開の前に専門家の確認を通します

医療機関の広告は、医療法と医療法施行規則、厚生労働省の医療広告ガイドラインで範囲が定められています。医療機関のウェブサイトも、この規制の対象として扱われます。ここでの説明は一般向けの内容で、個別の表現の可否は自治体の窓口や医療広告に詳しい専門家に確認します。

医療広告ガイドラインで禁止される表現を先に外します

医療広告で禁止されているのは、虚偽の広告、他の医療機関より優れていると示す比較優良広告、誇大な広告、公序良俗に反する広告です。さらに、患者の主観や伝聞による治療の内容や効果の体験談と、誤認させるおそれのある治療の前後の写真も禁止されています。

往診の広告で起きやすいのは、「地域で一番早い」「満足度第1位」のような比較の表現と、「すぐ治る」のように効果を言い切る表現です。比較優良広告は、内容が事実であっても禁止の対象になる点に注意が要ります。

検索広告の文は広告できる事項に限って書きます

検索結果にスポンサーとして表示される広告は、広告できる事項の限定を外す仕組み(限定解除)の対象外とされています。そのため広告文は、診療科名、往診の対応時間、対応地域、所在地、電話番号、保険診療を行っていることなど、広告できる事項で書きます。

到着までの時間は、広告できる事項に含まれるかの確認が要るため、広告文には書かずに受付の電話で目安を伝えます。「内科・小児科の夜間往診 地域名 受付時間」のように、検索した人が知りたい条件を事実として並べます。

LPには費用と流れと往診の対象外になる場合を書きます

LPは、電話の前に確かめたい点に答える順番で組みます。上部に対応時間、対応地域、電話番号を置き、その下に費用の考え方、受診の流れ、往診の対象外になる場合を並べます。費用は、医療保険の自己負担の割合、往診料と時間帯の加算、交通費、薬代、自費になる条件に分けて書きます。

医療機関のウェブサイトで限定解除を受けるには、患者が自ら求めて入手する情報であることと、問い合わせ先の記載が要件になります。自由診療を扱う場合は、その内容と費用、主なリスクや副作用を書くことも求められます。広告からつなぐLPにこの考え方が当てはまるかは、厚生労働省の事例解説書と自治体の窓口で確認します。

LPはAIを使った制作で同じ型から作り公開の前に表現を点検します

当社が担当する場合は、AIを使ったLP制作で共通の型を作り、対象者ごとに見出し、費用の表、受診の流れ、よくある質問を差し替えます。1本ずつ一から作る場合と比べて、5本をそろえる日数と費用を抑えられます。どのLPも、公開の前に医療広告ガイドラインに照らした点検と、医療機関の確認を通します。

信頼を伝えるには、医師の氏名、経歴、診療科、医療機関の名称と所在地を正確に載せます。患者の感想は、治療の内容や効果にふれる体験談が禁止の対象になり、第三者の口コミサイトの感想を転載する場合も広告として扱われます。

LPの改善は電話になる割合と予約の成立の両方で判断します

LPO(LPの改善)は、見出しや費用の表、電話ボタンの位置を入れ替えて、電話になる割合を上げる取り組みです。CPAは、電話1件を得るのにかかった広告費(獲得単価)です。改善の判断には、電話の件数に加えて予約の成立の件数を使います。範囲外や問い合わせのみの電話は往診に結び付きにくいためです。

ROAS(広告費用対効果)は広告費に対して何倍の成果が出たか、ROI(投資利益率)は広告費と運用の費用に対してどれだけの利益が残ったかを示す数字です。往診では、予約の成立1件あたりの広告費を、1件の医療費と比べて判断します。広告文とLPの表現を点検したら、次は医師が往診できる範囲と時間に合わせて配信を設定します。

配信の地域と時間帯は往診できる範囲と医師の往診枠に合わせて設定します

配信の設定は地域と時間帯とデバイスと入札の4つに分けて考えます
地域医療機関を中心に、半径16キロメートル以内を基本に設定します。
時間帯電話の受付時間に合わせ、往診枠の空きで予算に強弱をつけます。
デバイス夜間の検索はスマートフォンが中心で、電話番号アセットを使います。
入札予約の記録がたまってから、予約の成立を目標にする自動入札へ移します。

広告を出す範囲と時間は、医師が往診できる範囲と時間と同じにします

往診の広告は、医師が実際に訪問できる範囲と時間に合わせて配信します。範囲の外や受付時間の外の電話が増えると、受付の負担が増え、往診にはつながりにくくなります。ここでは、半径16キロメートルの地域、外来が閉まった後の時間帯、夜間に多いスマートフォン、予約の記録を使う入札の順に設定を見ます。

配信地域は医療機関からの半径と移動時間で決めます

配信地域は、医療機関の所在地を中心に、半径16キロメートル以内を基本に設定します。道路の事情で移動に時間がかかる地域は、半径の中でも入札を弱めます。16キロメートルを超える往診は、近くに対応できる医療機関がないなどの特別な理由がある場合に限られます。

離れて住む家族が親の家の近くの往診を調べる検索も、往診の相談になります。地域名を含めて検索した人にも出す設定を使うかは、初月の範囲外の電話の件数を見て決めます。

時間帯は受付時間と往診枠の空きで決めます

配信時間は、電話の受付時間を基本にします。外来が開いている時間帯は往診の相談が少なめなので予算を絞り、外来が閉まる夕方以降と日曜日、祝日に予算を寄せます。往診枠が埋まりやすい冬の夜は時間帯ごとの入札の調整で配信を抑え、枠に空きがある早い時間帯に予算を移します。

デバイスと入札は電話と予約の記録を見て調整します

電話番号アセットは、広告に電話番号を表示し、スマートフォンでは押すとそのまま発信できる設定です。表示する時間は受付時間に合わせ、時間外はWebの申し込みの案内に切り替えます。入札は、最初の数週間は電話の件数を集める設定で始め、予約の記録がたまってから予約の成立を目標にする自動入札に移します。

自動入札とは、成果の見込みに応じて広告の仕組みがクリック単価を決める機能を指します。目標の獲得単価の決め方は、目標CPAの記事で説明しています。

電話の計測と予約の記録は診療の内容を含まない区分だけで広告につなぎます

広告から予約までを診療の内容を含まない区分で記録します
電話の計測広告の計測用の転送番号とLPの計測用の番号で、広告と検索語ごとに電話の件数と通話時間を記録します。
受付の区分予約の成立、初回対応の完了、対応地域の外、問い合わせのみ。症状、病名、診療の有無は医療機関の中に残します。
広告への戻し本人の同意の取り方とGoogle広告のヘルスケア関連のポリシーを確認したうえで、区分と日時だけを取り込みます。

送る情報を区分と日時に限ると、医療の情報を医療機関の中に置いたまま予算の判断ができます

広告の管理画面に見えるのは電話までで、予約の成立は医療機関の受付の記録の中にあります。この2つをつなぐと、どの時間帯とどの検索語に広告費を使うかを判断しやすくなります。ただし、医療に関わる情報の扱いには、他の業種より厳しい確認が要ります。

計測の仕組みは当社が用意します

この計測の仕組みは当社が用意します。電話は、広告の電話番号アセットに付く計測用の転送番号と、LPに置く計測用の電話番号(外部の電話計測ツール)で記録します。計測に使うのは、通話の件数と通話時間だけにします。

予約の記録は、当社が用意する台帳(表計算)に、クリック識別子と日時と受付の区分だけを記入していただき、当社が広告の管理画面へ取り込みます。医療機関側で用意するのは、台帳への区分の記入と、月ごとの往診枠の共有だけです。

病院等を受診した事実は要配慮個人情報にあたります

個人情報保護委員会の解説では、病院等を受診したという事実も要配慮個人情報に該当するとされています。往診した件だけを広告に戻すと、広告のクリックと受診の事実が結び付くおそれがあります。そのため、広告に戻す区分は「予約の成立」「初回対応の完了」のように、診療の有無や病名を含まない言葉にします。

区分だけを扱う場合も、本人の同意の取り方と、プライバシーポリシーでの説明を医療機関の側で確かめます。取り込みに使う金額は、区分ごとに決めた一律の値にします。個別の判断は、医療機関の顧問の弁護士や所管の窓口に確認します。

健康に関わる配信はGoogle広告のポリシーで制限されます

Google広告のパーソナライズド広告のポリシーでは、健康はデリケートな情報として扱われます。広告主が選んだオーディエンス、たとえば自社の顧客の一覧を使った配信は、健康に関わる商品やサービスの宣伝に使えません。往診の広告は、検索した人に出す検索広告を中心に組みます。

電話が中心の業種の計測の考え方は、水道修理の広告運用の記事でも紹介しています。予約の記録がそろったら、次は公開資料の数字と医師の往診枠から、広告費の許容額を考えます。

広告費の許容額は診療報酬の幅と医師の往診枠から試算します

電話1件の許容額は3つの数字の掛け算で試算します(仮の計算例)
往診1件の医療費公開資料の幅の低い側に置き、15,000円と仮定します。
広告費に充てる比率医療費の20%と仮定すると、往診1件あたり3,000円です。
予約の成立の割合電話の60%が予約の成立になると仮定すると、電話1件の許容額は1,800円です。
月の上限往診枠60件÷60%=電話100件、100件×1,800円=180,000円です。

広告にかけられる額には、1件の医療費と医師の往診枠という2つの上限があります

電話1件にかけられる広告費(許容額)は、往診1件の医療費、広告費に充てる比率、予約の成立の割合の3つから試算できます。クリック単価、電話になる割合、広告費に充てる比率は、初月に自社の数字を実測して置き換えます。この章では、診療報酬と公開料金から分かる医療費の幅を示したうえで、仮の計算例を置きます。

往診1件の医療費は公開資料で約1.1万円から2.1万円が下限の目安です

往診料と夜間・休日の加算だけの合計は、定期の患者以外で11,250円、在宅療養支援診療所の定期の患者で20,200円です(当社の計算)。往診サービスの公開料金から逆算した総額は、平日の夜で約15,700円から、深夜で約20,700円からです。この記事の試算では、幅の低い側に寄せて往診1件の医療費を15,000円と置きます。

ここでいう医療費は、患者の自己負担と、保険から医療機関に支払われる分(保険給付)を合わせた総額で、医療機関の売上にあたります。

許容額から逆算するとクリック単価の上限が分かります

クリック単価の上限は、電話1件の許容額に、クリックから電話になる割合を掛けると計算できます。次の表は、初月に測る電話になる割合を当てはめるための、割合ごとの上限を示す仮の計算例です(当社の計算)。

広告費に充てる比率(仮の計算例)電話1件の許容額(予約の成立60%)電話になる割合5%のときのクリック単価の上限10%15%
医療費の10%900円45円90円135円
医療費の20%1,800円90円180円270円
医療費の30%2,700円135円270円405円

表のとおり、往診1件の医療費だけで広告費をまかなう場合は、クリック単価の上限が低くなります。地域名と「往診」を組み合わせた語のように、電話になる割合が高い検索に予算を集めることが前提になります。初月の実測で自社の割合を確かめ、この表に当てはめます。

訪問診療の相談は継続の患者として別の基準で見ます

訪問診療の相談は、検索から相談、契約までの日数が長く、契約になると定期の診療が続きます。夜間・休日の加算も、定期の患者のほうが高い区分になります。往診と同じ許容額で判断すると予算が小さくなりすぎるため、訪問診療は別のキャンペーンで、契約の件数を成果として管理します。

仮の計算例で月の医療費と広告にかかる費用を比べます

次の月の計算は、往診枠60件と往診1件の医療費15,000円を置いた仮の計算例です。前提は次のとおりです。

  • 広告から受ける往診枠は月60件とします
  • 往診1件の医療費は15,000円とします(公開資料の幅の低い側)
  • 運用の費用は、広告代理店の公開料金表にある運用代行の手数料(広告費の15〜20%)で計算します
  • 広告費は月の上限の180,000円とします(医療費の20%)
項目(月・仮の計算例)運用の費用を広告費の15%とした場合運用の費用を広告費の20%とした場合
医療費(60件×15,000円)900,000円900,000円
広告費180,000円180,000円
運用の費用27,000円36,000円
広告費と運用の費用の合計207,000円216,000円
医療費に対する広告費と運用の費用の割合23%24%

この前提では、広告費と運用の費用の合計は月207,000〜216,000円で、医療費の23〜24%にあたります。医師、車両、受付、薬などの費用を引いた残りが医療費の24%を超えていれば、広告から受けた往診で利益が残ります。残りの割合は医療機関ごとに違うため、自社の数字をこの表の横に置いて比べます。

当社が担当する場合は、初月は電話1件の上限を置かずに配信し、クリック単価、電話になる割合、予約の成立の割合を実測します。2か月目に、初月の実測と医療費の区分ごとの平均から許容額を置き、往診枠を超えない範囲で月の予算を決めます。

紹介の経路と地図検索とSEO記事を検索広告と組み合わせて相談を受けます

相談の経路ごとの役割
自社の検索広告夜間と休日の往診の電話。家族が自分で調べて相談する経路です。
連携先からの紹介病院の地域連携室、訪問看護ステーション、ケアマネジャー。訪問診療の新しい患者の中心です。
地図検索とSEO記事医師が監修した一般向けの記事と、正確な対応時間と対応地域の情報が、広告とは別の相談の経路になります。

経路ごとに予約の成立と契約の件数を比べ、予算と人の時間の配分を月に1回見直します

往診と在宅医療の相談には、検索広告のほかに、連携先からの紹介と、地図検索や記事から入る経路があります。経路ごとの役割を決めると、予算と人の時間の配分を説明しやすくなります。

訪問診療は連携先からの紹介を中心に検索広告で補います

訪問診療の新しい患者は、病院の地域連携室、訪問看護ステーション、ケアマネジャー(介護支援専門員)からの紹介が中心です。紹介を増やす活動には、広告費のかわりに、連携先への訪問と情報提供の時間を充てます。検索広告は、家族が自分で調べて相談する経路を補う役割として使います。

地図検索とSEO記事は医師の監修と正確な情報から積み上げます

地図検索対策(MEO)は、Googleマップの検索結果に医療機関の情報を表示させるための取り組みです。診療時間、往診の対応時間、対応地域を正しく登録すると、夜間に地図で探す人にも情報が届きます。

SEO記事は、検索結果の自然な掲載枠から読む人を呼ぶ記事です。医療の記事では、一次情報とE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)がとくに重く見られます。書き手の専門性、第一人者としての認知、サイト名の信頼という信用の3要素を、医師の監修と医療機関の名前で担保する設計にします。

当社が担当する場合は、医師が確認した一般向けの解説と受付でよく受ける質問を、医師の確認が届いた週に当社が記事とLPへ反映します。下書きづくりにはAIを使い、記事の表現も広告と同じく医療広告ガイドラインに照らして点検します。

受付のシステム化で夜の電話から予約までをつなぎます

受付のシステム化は、電話とWebで聞いた内容を受付の台帳に記録し、医師の判断と予約までつなぐ仕組みです。聞き取りの項目と救急車を案内する手順がそろうと、受付の担当者が変わっても同じ対応ができます。広告に戻すのは、そのうち診療の内容を含まない区分だけです。

往診の集客で当社が担当する領域は7つです

REARCSは、広告運用に加えて、LPの制作と改善、SEO記事、AIを使った業務のDX、受付のシステム化を、自社の事業で開発し運用しています。往診と在宅医療の集客では、次の7つの領域を組み合わせて担当します。

REARCSが担当する7つの領域
広告運用検索広告の設計、入札、検索語の整理、診療の内容を含まない区分の取り込み。
LPO(LPの改善)費用の表、受診の流れ、電話ボタンの位置を比べて電話になる割合を上げます。
LP制作AIを使った制作で型を作り、表現を点検してから公開します。
LPのジャンル最適化大人、子ども、家族の相談、費用と保険に分け、検索した人の状況に合わせます。
SEO記事の量産医師の監修と一次情報をもとに、信用の3要素を担保した一般向けの記事を作ります。
AIを使った業務のDX受付の記録の整理、よくある質問の更新などの作業をAIで短くします。
受付のシステム化電話とWebの受付を台帳にまとめ、医師の判断と予約までつなぎます。

当社が自社事業で開発し運用している領域を、医療機関の体制に合わせて組み合わせます

配分の見直しは月に1回、経路ごとの電話の件数、予約の成立、訪問診療の契約の件数を並べて行います。ここまでの内容について、往診を行う医療機関や往診サービスからよく受ける質問をまとめます。

よくある質問

よくある質問の答えを3つにまとめます
表現広告文は広告できる事項で書き、口コミの転載や到着時間の言い切りは避けます。
計測広告に戻すのは予約の成立のような区分と日時だけにします。
予算初月は上限を置かずに実測し、2か月目に医療費の区分と往診枠から許容額を置きます。

判断に迷った時は、受診する人の判断材料と医師の往診枠に戻って考えます

往診の広告やLPに患者さんの口コミを載せてもよいですか?

治療の内容や効果にふれる患者の体験談は、広告やLPに載せる表現として禁止されています。第三者の口コミサイトに患者が自発的に書いた感想も、医療機関が自院のページに転載すると広告として扱われます。信頼は、医師の氏名、経歴、診療科、所在地を正確に載せて伝えます。

到着までの時間を広告文に書いてもよいですか?

広告文には書かず、受付の電話で目安を伝える形を勧めます。到着までの時間が広告できる事項に含まれるかは、自治体の窓口や専門家に確認が要るためです。混雑や天候で変わることも、受付で合わせて伝えます。

往診した件を広告の成果として取り込んでもよいですか?

診療の有無や病名は送らず、「予約の成立」「初回対応の完了」のような診療の内容を含まない区分と日時だけを扱います。病院等を受診した事実は要配慮個人情報にあたるとされているためです。区分だけを扱う場合も、本人の同意の取り方とGoogle広告のヘルスケア関連のポリシーを確認してから進めます。

救急車を呼ぶべき症状の人から電話が来たらどうしますか?

受付の段階で119番を案内する手順を医師と決めておき、その手順に沿って案内します。LPにも119番と、地域の救急安心センター事業(#7119)、子どもの場合はこども医療電話相談(#8000)の番号を目立つ位置に書きます。

冬の流行期だけ予算を増やせばよいですか?

流行期の前の10月から段階的に予算を上げ、春以降も予算を小さくして配信を続ける形を勧めます。自動入札は過去のデータで学習するため、配信を続けておくと流行期の立ち上がりに対応しやすくなります。

訪問診療の患者さんも検索広告で集められますか?

集められます。主な経路は病院の地域連携室やケアマネジャーからの紹介で、検索広告は家族が自分で調べて相談する経路として、往診とは別のキャンペーンで運用します。契約の件数を成果にし、往診とは別の基準で予算を決めます。

往診の集客のまとめと無料アカウント診断のご案内

往診の集客のチェックリスト
検索語着地先のLPごとの広告グループ、救急車と119と求人の除外、訪問診療の別キャンペーン。
表現広告できる事項で書いた広告文、費用と流れと対象外の場合を示したLP、公開前の点検。
配信設定半径16キロメートルの原則に合う地域、受付時間と往診枠に合う時間帯。
計測と予算診療の内容を含まない区分の記録、初月の実測、医療費の区分と往診枠から置く許容額。

往診枠と区分の記録から始めると、流行期の前に準備する内容を整理できます

往診の集客は、医師の往診枠を数え、往診できる範囲と時間に合わせて広告を出すところから始まります。冬の発熱と年末年始に電話が増え、夜間と休日の加算は定期の患者かどうかで点数が変わります。広告文とLPは医療広告ガイドラインの範囲で受診の判断材料を示し、予約の記録は診療の内容を含まない区分だけで広告につなぎます。

最後に、往診の広告アカウントを点検するための10項目を並べます。当てはまらない項目から順に手を付けると、直す順番を整理できます。

  • 着地先のLPごとに広告グループが分かれている
  • 往診と訪問診療のキャンペーンが分かれている
  • 「救急車」「119」「#7119」と重い症状の語を除外している
  • 求人、鍼灸やマッサージ、ペット、訪問歯科の語を除外している
  • 広告文が広告できる事項で書かれている
  • LPに費用の内訳、受診の流れ、往診の対象外になる場合、119の案内がある
  • 配信地域が医療機関から半径16キロメートルの原則と合っている
  • 配信の時間帯が受付時間と往診枠に合っている
  • 電話を通話時間付きで計測している
  • 広告に戻す情報を診療の内容を含まない区分と日時に限っている

REARCSの無料アカウント診断では、この10項目を、広告運用の担当者が往診の広告アカウントで確かめます。冬の流行期の前に、今の設定でどこから直すかを知りたい方はご利用ください。

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REARCS(リアークス)
リスティング広告に特化したフリーランス。リスティング広告運用はどの代理店で選ぶのではなく、どの運用者で選ぶかが大事です。成果を伸ばすパートナーをお探しの方へ。外注なし、10年以上のプロ運用者が必ず専任で担当します。LPO・サイト改善やGoogleタグマネージャー管理、サーチコンソール・SEO対策などもお任せください。
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